「非常に理不尽なルールでボール回しをしています」汗だくになっても城福浩監督がそれを“日課”として続ける理由【東京ヴェルディ】
コーチングスタッフ間の結束力
「全体練習終了後にコーチングスタッフでボール回しをしています」 東京ヴェルディの城福浩監督にとって、そのパス回し(ロンド)はいわば“日課”だ。汗だくになってもそれを続ける理由は、「発散の場だから」である。 【画像】まさにスタジアムの華!現地観戦する選手たちの妻、恋人、パートナーら“WAGs”を一挙紹介! 「非常に理不尽なルールのボール回しをしています。例えばパスがずれた時、僕が出し手なら『取れたでしょ?』と言ってそのコーチングスタッフに中に入ってもらう(鬼役になってもらう)。受け手なら『今ずれたよね?』と。歳を重ねると(動きが鈍くなって)ルールがどんどん理不尽になっていく。まあ、社会ってこんなものです(笑)」 なぜコーチングスタッフ間でパス回しをするのか。城福監督の回答は至ってシンプルで、「アイスブレイクというか、コーチングスタッフ間でのコミュニケーション、僕のストレス発散」のためにやっている。 「僕以外のコーチングスタッフが喜んでやっているかはさて置き、練習中などに(コーチングスタッフに向かって)厳しいことを言う時があります。そうした声かけ、コーチングスタッフを犠牲にしてチームの緊張感を維持することもあるので、練習が終わったら『ボール回しをしようか』と言ってその空気をリセットしています」 城福監督なりのコミュニケーション術なのだろう。今季J1で東京Vが素晴らしいチームワークを見せている背景には、パス回しで培われたコーチングスタッフ間の結束力があるのかもしれない。 取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)