団塊世代は社会保障を明らかに「受け取りすぎ」…現役世代・将来世代はまるで「高齢者の奴隷」!?【経済学者が解説】
若者奴隷国家・ニッポン?
自分たちよりも何倍も重い負担をしている現役世代を尻目に「昔は消費税なんてなかった」とか「消費税は社会保障に使われていない」とか「後期高齢者医療保険の保険料引き上げ絶対阻止」とか真顔で大騒ぎしている高齢者、特に団塊の世代は、経済成長の果実を食い潰し、あまつさえ将来世代の資源すら食い潰そうとしていることをもっと自覚すべきだ。 ちなみに、団塊の世代が35~39歳のときの1985年、65歳以上の高齢者が受け取っていた社会保障給付は実質で5万8876円だったのに対して、2019年では、団塊の世代を含む高齢者は15万9913円と当時の2.7倍の給付を受け取っている。また団塊の世代が受け取っている給付額は1985年に支払った社会保険料の2.2倍となっている。 要するに、支払った以上に給付を受け取っているのであり、この差額は現役世代や将来世代の負担に他ならない。 これでは、現役世代や将来世代がまるで高齢者の「奴隷」のように感じられてしまう。戦後のキャッチアップ期の労働力としては重宝したのかもしれないが、キャッチアップ終了後に戦前戦中世代から日本の舵取り役を任されてからは全く結果を残せなかった団塊の世代は恥を知るべきだ。 違うと言うのであれば、政治的影響力を行使して自ら「低負担高給付」の社会保障「特権」を返上し、生活苦に喘ぐ現役世代や若者たちから取り上げたおカネを彼ら彼女らに返還すべきだろう。 島澤 諭 関東学院大学経済学部 教授
島澤 諭