米国、今年も北朝鮮を「テロ支援国」に…北朝鮮IT技術者14人を公開手配
米国政府が今年も北朝鮮に対する「テロ支援国」指定を維持することにした。米国務省はトランプ政権1期目の2017年、オットー・ワームビアさん死亡事件、金正男(キム・ジョンナム)氏(金正恩委員長の異母兄)毒殺事件などを理由に北朝鮮をテロ支援国に再指定した。 米国務省は12日(現地時間)に公開した「2023年度国別テロ報告書」で、北朝鮮、キューバ、イラン、シリアの4カ国をテロ支援国と明示した。 北朝鮮は1987年の大韓航空旅客機爆破事件後の1988年に初めてテロ支援国に指定され、2008年にはテロ支援国から除外された。しかし2017年に国務省は「北朝鮮が外国で発生した暗殺事件に関与し、国際テロ行為を繰り返し支援していると判断した」とし、北朝鮮をテロ支援国に再指定した。 テロ支援国に指定されれば武器輸出制限、二重用途物品の輸出統制、米国の援助支援制限、金融関連制限などの制裁が賦課される。 国務省はこの日に公開した報告書でも「北朝鮮は1970年の日本航空ハイジャックに加担し、日本政府が手配中の赤軍派4人が北朝鮮に残った」とし「北朝鮮は国際テロ行為に対する歴史的支援問題を解決するための措置を取っていない」と明らかにした。ただ、この日の報告書には北朝鮮に関連した新たな内容は追加されなかった。 一方、国務省はこの日、「正義への報酬」プログラムに基づき最大500万ドル(約7億6500万円)の懸賞金をかけて、北朝鮮の情報技術(IT)労働者の海外送出およびマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した中国およびロシア所在の北朝鮮IT会社関連情報を公開手配した。 国務省が探している北朝鮮の会社は中国所在の「延辺シルバースターネットワークテクノロジー」、ロシア所在の「ヴォラシステクノロジー」。国務省は両社の最高経営責任者(CEO)など14人の会社関係者の英語およびハングル名を公開した。 国務省によると、これら会社は中国とロシアに北朝鮮のIT労働者および管理者を派遣した後、彼らをフリーランサーであるかのように偽って米国をはじめ全世界の企業に就職させた。これを通じて確保した不法収益はマネーロンダリング過程を経て北朝鮮に流れたと把握される。 具体的に彼らは2017年4月から23年まで数百人の米国人身分を使用し、約130人の北朝鮮IT労働者とともに北朝鮮のために最小8800万ドルの収益を得た。また、米国の会社から受けたコンピューターに遠隔接近プログラムを設置した後、会社の情報を公開するとして恐喝した。 これに先立ち国務省は7月にも北朝鮮ハッキンググループのアンダリエルと関連した北朝鮮国籍ハッカーのイム・ジョンヒョク(Rim Jong Hyok)を指名手配した。5月には米大企業に偽装就職して680万ドル以上盗み出した北朝鮮IT労働者にも500ルの懸賞金をかけた。