辞職か失職か解散か…斎藤知事が受け取る“手当金額”にも影響 あす議会で不信任案可決へ ベテラン議員は「解散のメリットほぼない 議会への仕返し?」 なぜ続投に意欲【記者解説】
パワハラなど様々な疑惑の渦中にある兵庫県の斎藤知事。あす19日の県議会で不信任決議案が全会一致で可決される見通しとなっています。 斎藤知事の登庁後会見 解散か辞職か失職か、それとも第4の選択肢か 斎藤知事の決断は? 兵庫県議会本会議で不信任決議案提出へ 知事はどのような決断を下すのか、注目が集まっています。
あす不信任案可決へ 斎藤知事はどう対応?
(斎藤知事)「この4年間の任期の中で、いろんな批判が今回ありますけど、改めていくところはしっかり改めていく。そのうえでしっかり4年間仕事をしていくことが大事だと思います」 崖っぷちに立たされてもなお、続投の意思を示した斎藤知事ですが、告発文書の存在が明らかになってから約半年、一連の問題はいよいよ山場を迎えます。 あす19日、午前11時から始まる兵庫県議会の本会議。本来なら10日ほどかかる補正予算案の審議を一気に前倒し、午後に採決。その後に、不信任決議案が提出されるという異例のスケジュールが組まれています。
これは番組が入手した不信任決議案の原案です。 今回の問題への初動やその後の対応の責任は斎藤知事にあると強い言葉で非難。 「『道義的責任が何か分からない』との知事の発言からその資質を欠いていると言わざるを得ない」、「政治的責任は免れない」などとし、「斎藤知事を信任しない」と結論づけています。
「解散のメリットはほぼない」ベテラン議員の見解
不信任決議が成立すると、知事は10日以内に辞職か県議会の解散かを選びます。どちらも選ばなければ失職となります。 兵庫県議会のベテラン議員は「斎藤知事にとって解散のメリットはほぼない」と話します。 ただ、知事が今の状況に陥ったのは“議会のせい”と思っているだろうということで、「解散」を選んだ場合はその議会への“仕返し”の意味もあるのではということです。 議員としては、選挙で議席を減らしてしまう可能性があることから「解散したくない」というのが本音です。
辞職か 失職か 解散か…知事が今後受け取る“手当”にも影響
不信任案が可決されれば、斎藤知事の選択によって、今後受け取る金額にも影響があります。 兵庫県人事課によると、知事が29日までに自ら「辞職」した場合、退職手当は1561万7700円となり、30日付けで「失職」となれば退職手当は1603万9800円となります。 一方で、知事が県議会の「解散」を選んだ場合、40日以内に県議選が行われます。そこで新しく選出された出席議員の過半数によって11月に不信任案が再可決されれば「失職」となり、退職手当1646万1900円に加えて、10月の給料93万8000円と期末手当149万5225円が支給されるということです。 さらに給料は日割りで支給されますので、例えば11月に5日働いていた場合は、金額が上乗せされるという計算になります。 不信任決議案が可決されれば議会の解散か、辞職か失職かを迫られる斎藤知事。決断のときは刻一刻と迫っています。 (『newsおかえり』2024年9月18日放送分より)