ロームとTSMC、車載GaN半導体で連携 2026年にも量産 電動車需要に対応
ロームは10日、半導体受託製造(ファウンドリー)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)と、車載GaN(窒化ガリウム)パワー半導体の開発と量産に関する戦略的パートナーシップを結んだと発表した。ロームのGaN半導体開発技術と、TSMCの製造技術を組み合わせ、高電圧・高周波特性の優れたパワー半導体に対する需要の高まりに対応する。2026年にも量産開始を目指す。 GaNパワー半導体は主に、ACアダプターやサーバー電源など民生品や産業機器で使われている。TSMCは電気自動車(EV)のオンボードチャージャー(OBC)やインバーターなど車載用途を見据え、技術開発を強化している。両社はかねて協力し、民生品や産業機器に取り組んできた経緯があり、それを発展させる形になる。 ロームの東克己取締役専務執行役員は、「GaNデバイス(半導体)の社会実装には、信頼できるパートナーが重要で、世界トップの先進的な製造技術を持つTSMCと協力でき、うれしい。制御ICも含めGaNソリューションを提供することで、車載分野でのGaN普及を促進する」とコメントした。