毎年秋にボージョレ・ヌーボー解禁はなぜ秋なのですか? 値段はやっぱり高いのですか?
毎年秋に「ボージョレ・ヌーボー解禁」が大きな話題となるものの、ボージョレ・ヌーボーとはどのようなお酒なのか、よく分かっていない人も多くいるのではないでしょうか。また、値段はどのくらいなのか、気になる人もいるでしょう。 本記事ではボージョレ・ヌーボーについて知りたい人に向けて、ボージョレ・ヌーボーの基本的な知識や値段などについて解説します。
ボージョレ・ヌーボーとは
ボージョレ・ヌーボーの「ボージョレ」はフランス・ブルゴーニュ地方の最南端にある地区の名前で、「ヌーボー」はフランス語で「新しい」を意味します。これらのことから、ボージョレ・ヌーボーは「フランス・ブルゴーニュ地方のボージョレ地区にある、その年に収穫されたブドウを使って造られる新しいお酒」であるといえるでしょう。 また、使用されるブドウの品種は、栽培方法などが細かく決められた「ガメイ種」のみであることや、白ワインではなく赤ワインもしくはロゼワインであることなどもボージョレ・ヌーボーの特徴として挙げられます。 ボージョレ・ヌーボーはもともと、ボージョレ地区のブドウ収穫をお祝いするために造られたワインでした。しかし、その人気が高まると利益を得ることを目的とした業者が、未完成のワインをボージョレ・ヌーボーとして市場に流通させたことで、質の悪いものが多く出回るようになったのです。 そのような事態を受けて1960年代にフランス政府は、ボージョレ・ヌーボーの解禁日を「毎年11月の第3木曜日」と定めました。そして、その解禁日を業者が守るようになったことで、再び質の安定したボージョレ・ヌーボーが人々に行き渡るようになったという経緯があります。 なお、ボージョレ・ヌーボーは、発酵前にブドウを破砕する通常の造り方と異なり、房ごとタンクに入れて発酵させる点も特筆すべき点です。このように、こだわりの製法で造られたボージョレ・ヌーボーは、赤ワイン特有の渋みが少なく、適度な酸味や強い果実味を含むフレッシュな味わいとなっています。