鳥の襲来で試合中断珍事に驚くなかれ海外では蜂の大群やリスの妨害も
また2011年10月5日にカージナルスの本拠地で行われたフィリーズとのナ・リーグ地区シリーズ第4戦では、可愛いリスがフィールドに乱入して試合を止めた。フィリーズのピッチャー、オズワルトが投球した瞬間に、リスが一塁方向からホームベース前を通過し、三塁のダグアウト方向へと走った。オズワルトは、この時の投球を無効にするように抗議したが、認められなかった。カージナルスは、この年ワールドシリーズで優勝。優勝リングには、このリスを取り入れた装飾がなされた。 動物の乱入だけでなく珍しい天候によって試合が中止になったケースもある。 2007年4月に当時イチローがプレーしていたマリナーズが、敵地インディアンスへ乗り込んだところ、雪のために試合ができずに中止になっている。今年5月には、コロラド州ロッキーズ本拠地でのカブス戦が、大粒のひょうが降、グラウンドを埋め尽くしたために中止になった。 またサンフランシスコのキャンドルスティック球場で開催された1961年のオールスタ-戦は、凄まじい強風が吹いていたという。その強風により、セットポジションのピッチャーがバランスを崩し、ボークになるというアクシデントがあった。当時の新聞記事は、「3-2の9回に登板したナ・リーグのミラーは強風のためにセットポジションから倒れてしまい、ボークと判定された。このボークにより同点になり、延長戦へと突入。10回表にア・リーグが1得点したが、ナ・リーグはハンク・アーロン、ウィリー・メイズ、ロベルト・クレメンテがヒットを放ち、5-4で勝った」と伝えている。 鳥や虫、動物の乱入事件はメジャーリーグだけではない。 自転車レースのツール・ド・フランスでは、2010年にひつじの群れが選手の走路を横切ろうとしたことがあったし、2014年のブラジルで行われたワールドカップではコロンビアのハメス・ロドリゲスの腕に巨大なバッタがとまって、エースを悩ませたことまであった。 グラウンド外にも敵はいると言われているが、度が過ぎる珍事は笑えない話になる。