瀬戸内海に大量の重油が…深刻な漁業被害 水島コンビナートの重油流出事故から50年 証言や教訓を次世代へ【岡山発】
悪条件が幾つも重なり被害拡大か
古川さんはこの事故を振り返って ・前夜に降った大雨 ・タンクの工事ミス(直立階段の設置工事がタンク本体設置後に行われた) ・タンクの階段が倒れた ・階段が防油堤を壊した ・海にオイルフェンスを張るのに手間取った ・季節風が強く、オイルフェンスを越えてしまった ・流出した油が冬に固まりやすい重油だった などの悪条件が偶然のように重なったのが、事故が拡大した要因ではないかと考えている。
事故を風化させず教訓を次世代に
現在、大学の教員として教壇に立つ古川さんは教え子に ・教訓を活かすこと ・経験を風化させないこと(伝承していくこと、記録に残すこと) ・古きに学ぶこと(短い人生の中では、過去に起きた災害などはすべてを経験できる訳ではない) ・事が起きた場合には、最悪のケースを描いて行動すること(予知能力の向上) ・訓練以上のことは決してできないこと ・有事におけるリーダーシップの必要性 主にこの6つをこの事故などから学んだ教訓として、次の世代に伝えている。 古川さんはこの事故を風化させないため、当時、製油所にいた製油所の先輩社員などの証言も集め、今後、冊子などで記録として残したいと話している。 (岡山放送)
岡山放送