元『Starfield』開発者、ロード画面が多すぎる状態で発売されたことに驚いたと明かす
元『Starfield』開発者、ロード画面が多すぎる状態で発売されたことに驚いたと明かす
『Starfield』プレイヤーの間で特に不満に思われているのは、ロード画面が多すぎることだ。2023年、ベセスダが宇宙RPGである本作を発売した際、プレイヤーは徒歩での移動や、単に街の建物に向かうときなど、ローディングが頻発することに驚いた。ローディングによって没入感が損なわれ、ゲームプレイが中断されてもどかしい思いをするプレイヤーが多かったため、MOD開発者はこの1年で可能な限りローディングを排除しようと努めてきた。 「Starfield」画像・動画ギャラリー ネオンの街は特にローディングに対する不満が多かった。サイバーパンクな都市エリアは、ドアを開けるだけでロード画面が表示されることが多く、なかにはドア同士が近い場所もあり、クエストが煩わしくなっていた。 だが、こんな風になる必要があったのだろうか? VideoGamer.comのインタビューにて、2007年からBethesda Game Studiosに所属し、2021年に退社してJust Purkey Gamesを立ち上げた開発者のネイト・パーキーパイルが、特にネオンの街におけるローディングの多さに驚いたと語っている。 「(ローディングゾーン)なしでもできたかもしれません」とパーキーパイルは言う。「僕が開発していた頃には存在していなかったローディングもあるので、これほど多くのローディングが存在していることに驚きました」 では、なぜこれほど多くロード画面が表示される状態で発売されたのだろうか? パーキーパイルによると、ゲームのセグメンテーションの一部は、ベセスダがゲーム開発で使用している自社ゲームエンジン「Creation Engine」の動作方法に関係しており、それがパフォーマンスに大きく関係するという。 「その多くは、ネオンでのパフォーマンス向上のためにゲートで切っているんです」とパーキーパイルは語った。 しかし、主要都市であるニューアトランティスはどうなのだろうか。鉄道システムを念頭に置いて設計されているが、ある地点から別の地点へ移動する際に列車に座れるわけではない。その代わりにロード画面が表示される。このようにしたのは、列車に乗っている間ずっと座っている必要がないようにするためだとパーキーパイルは考えを示した。 パーキーパイルは本作でリードライティングアーティストとシニアワールドアーティストを務め、発売の2年前にベセスダを去った。 本作の発売に先立ち、ベセスダの開発チーフを務めるトッド・ハワードは、パフォーマンスの「一貫性」を確保するためXbox Series X|S版のフレームレートが30fps固定になると明かしていた。 「私たちの過去の作品を踏まえれば、この選択は特に意外ではないと思います」とハワードは語る。「常に巨大で、オープンワールドで、完全に動的で、細部まで非常に作り込まれていて、どんなことでも起こりうる。私たちはそれを実現したいのです。Xでは4K、Sでは1440pになります。それを忠実に表現し、そのどれも犠牲にしないため、30fpsに固定しています」 「幸いにも今作は、素晴らしいパフォーマンスにできました。通常の状態を大きく上回ることも少なくありません。時には60fpsになることもあります。しかしコンソール版では、それが頭をよぎりもしないように一貫性を重視したいので、fpsを固定しています」 「そして、私たちのゲームを本当に、本当に特別なものにしてくれるこの体験を、一切犠牲にしたくありません。だから、すばらしい手触りになっています。戦いの真っ最中でも、このゲームの感触にはとても満足しています。それに、私たちのゲームでは本当に何でも起こり得るので、その余裕を残しておく必要があるのです」 発売以降、ベセスダは本作の改善に努め、現在はパフォーマンスモードにて60fpsでプレイできるようになった。DLC「Shattered Space」は2024年9月30日に発売されている。
Wesley Yin-Poole