引退間近のナダル語る引き際「映画の台本のようなラストは、アメリカ映画のためのもの」<男子テニス>
国別対抗戦 デビスカップファイナルズファイナル8
男子プロテニス協会のATPは18日に公式サイトを更新し、19日に開幕する国別対抗戦 デビスカップファイナルズ ファイナル8(スペイン/マラガ、室内ハード)で現役を引退する元世界ランク1位のR・ナダル(スペイン)のコメントを掲載した。 【動画】ナダル 練習で引退前とは思えないプレー披露! ツアー通算92個のタイトルを持つ38歳のナダルは四大大会の1つである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)で14度の優勝を誇るなど、「赤土の王者」として世界ランク1位に君臨。四大大会では通算22勝をあげている。 そのナダルは先月、国別対抗戦 デビスカップファイナルズ ファイナル8をもって現役を引退すると発表した。 19日の開幕戦「スペインvsオランダ」を前に18日に記者会見に登場したナダルは自身の引退が間近に迫っているなかで、現在の心境を語った。 「理想的な別れ、というものはない。映画の台本のようなラストは、アメリカ映画のためのもので、僕にはそんなものはないだろうと、ずっと前に気づいていたんだ」 「良い時も悪い時も、何事にも過不足なく取り組んできたのと同じように、平常心で対処しているつもりだよ」 「もちろん、これは僕の人生のひとつのステージの終わりでもある。彼ら(チームメイト)の多くとは長い年月を共有してきたし、他の選手とはそう多くはないけれど、毎週テレビで見慣れた選手を見ても同じことを感じるよ。結局、彼らは僕の人生の一部でもあるんだ」 「僕のプレーを見て育ってきた多くの人たちにとって、もう終わりで、もう2度とプロとしてプレーする僕を見ることができないことは理解している。それは人生の一部であり、誰にでも起こることで、今度は僕の番なんだ」 「自分にできることはすべてやってきたし、自分の時が来たことも分かっている。これまで何度もそうしてきたように、そしてそれがうまくいってきたように、年齢的なこと、あらゆることの積み重ね、そして負傷の影響で、今、別れを告げなければならない時が来た」 同大会は8ヵ国(イタリア、オランダ、スペイン、オーストラリア、アメリカ、ドイツ、カナダ、アルゼンチン)が世界一の座をトーナメント形式で争う。試合はシングルス2試合とダブルス1試合で争われ、先に2勝した方が勝利となる。 最高の別れのためにも、ナダルはC・アルカラス(スペイン)、P・マルティネス(スペイン)、R・バウティスタ=アグ(スペイン)、M・グラノジェルス(スペイン)で構成されたメンバー、そしてキャプテンを務めるD・フェレール(スペイン)とともにタイトルを獲得したいと明言した。 「僕たちは戦うためにここにいるんだ。可能な限り最高の結果を得るために最大限の努力をするという、僕たちがここにいる目的から他のことに気を取られてはいけない」 「チーム全体が競争力を持ち、デビスカップで優勝することができれば最高だ。僕にとって素晴らしい別れになる上に、みんなにとっても大きな喜びになるだろう」