「もういい加減にして!」片づけをしない夫にイライラ…「何もしない夫」を変える3つのポイントとは
「得意」「できる」という片づけを分担しよう
家の片づけに関する作業を分けて、担当を決めます。まずは、リビング、寝室、キッチン、お風呂場、洗面所、玄関など、片づけ(掃除を含めてもよい)をする場所を洗い出します。その中で、パパが得意な場所、もしくは「ここならできる」と思う場所を聞いてみてください。そのときに「こんな風にしたいんだけど、どうしたらいいと思う?」と相談したり、「○○と○○、どっちかやってくれるとうれしいなぁ」などと、やさしく聞くのがポイント。「ここ、やってよね!」と押し付けるように決めてしまうのは、モチベーションが下がってしまうのでやめましょう。ママの苦手な場所が、実はパパの得意な場所だった、など新しい発見もあるかもしれません。ぜひよく話し合ってみてください。 担当を決めたら、気になるポイントや最終的なイメージを共有します。汚いと感じるポイントや、きれいになったと満足できる状態は、人それぞれ異なります。「ここまできれいになったらOK」という基準を2人で決めておかないと、「やったのに文句を言われた」「汚いからと、やり直しさせられた」などパパのよくある不満につながっていきます。 このOK基準は片づけだけでなく、料理や洗濯などの家事をシェアするときにも役立ちます。2人のイメージをすり合わせておきましょう。
コミュニケーションを取りながら片づけよう
「男性脳」と「女性脳」という言葉が使われるほど、脳の構造は男性と女性で異なるといわれています。女性の得意な「察する」ということが、多くの男性は苦手といわれているので、伝えたいことはきちんと言葉にして伝え、伝わったかを確認することが大切です。片づけをしている中で、「これをやってほしいな」「担当を決めたけど、まだやらないのかな」と思ったら、パパにちゃんと伝えてください。日々忙しいパパは、ママがそんな風に思っていることはわかりません。「察してほしい」と思うことは、相手の気持ちや状況に関係なくこちらが勝手に期待することです。察してくれないとイライラするのは、はっきり言って時間のムダ。言ってしまえば、意外と簡単に解決するものです。 また、片づけの時間を予定に入れてもらうことも重要です。急に「片づけて」と言われても、これからやろうと思っていたことがあったり、気分が乗らなかったりすることがあります。片づけをやる日を一緒に決めましょう。その月のカレンダーに書き込んでもいいです。毎週○曜日、と決めてもいいです。お互いに片づけの時間を確保して、忘れていたらやさしく声をかけて助け合いましょう。 予定通りやってくれたら、大げさなくらい「ありがとう!」と伝えてあげてください。「やってもらって当たり前」という態度を取られると、やる気はどんどんなくなっていきます。「ありがとう!」「助かった!」「すごい!」などの声をかけていると、自然とパパからも感謝の言葉がもらえることが多いです。ぜひ家事や片づけを通して「ありがとう」が飛び交う素敵なおうちにしてくださいね。 「自ら片づけるパパ」になってもらうためには、片づけを強制すればいいというものではありません。パパの気持ちに寄り添って、家族みんなが無理せず楽しくきれいな状態をキープできるおうちを目指しましょう。 【PROFILE】西崎彩智 1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・家族間コミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクトⓇ」や、子どもたちが片づけを通して”生きる力”を養える「親子deお片づけ」を主宰。NHKカルチャー講師。「片づけを教育に」と学校、塾等の全国の教育施設にて講演・授業を展開中。テレビ、ラジオ出演ほか、メディア掲載多数。