10月から振込額が変わった人も?年金から天引きされるお金とは「厚生年金と国民年金」の平均年金月額も紹介
2024年度「国民年金・厚生年金」年金額例:前年度から2.7%引き上げ
以下の表は、厚生労働省の「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」をもとに作成したもので、2024年度の年金額例となっています。 【2024年度の年金額の例】 ・国民年金:6万8000円(1人分) ・厚生年金:23万483円(夫婦2人分) 国民年金は満額受給した場合の「1人分の年金額」となっています。 一方で厚生年金は、「標準的な夫婦2人分の年金額」であり、ここでいう標準的な夫婦とは下記のモデルを指します。 ・夫もしくは妻:平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円で40年間就業した場合の厚生年金+国民年金を満額受給 ・妻もしくは夫:国民年金を満額受給 公的年金は、毎年度改定されます。2024年度の公的年金は「2.7%増額」改定されました。 そのため、年金額の例として、国民年金(1人分)は1750円、夫婦2人分の厚生年金は6001円、前年より増額されたことになります。 ただし、この年金額例は、配偶者が40年間専業主婦(主夫)もしくは自営業で、夫婦のどちらかが40年間厚生年金に加入し「賞与を含む平均報酬月額が43万9000円」というケースを表したものです。 また、国民年金保険を満額納付したケースを例としているため、国民年金保険の未納期間がある方は、上記で提示した金額よりも少ない受給額となります。 現在は共働き世帯が増加傾向にあるため、今の若い世代が年金を受給する頃には、標準的な年金例が変わる可能性があります。 ここからは、現在のシニア世代が受給している「国民年金」はいくらくらいなのか、平均月額を詳しくみていきましょう。
国民年金:現在のシニア世代の平均年金月額はいくら?
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、〈国民年金の平均年金月額〉は以下のとおりでした。 ●国民年金の平均年金月額 ・男性:5万8798円 ・女性:5万4426円 2022年度における国民年金の平均年金月額は、男性5万8798円、女性5万4426円でした。 2021年度の平均年金月額と比べ、男性は215円少なくなり、女性は80円多くなっています。 男女共に、国民年金の年金月額として6万円~7万円未満を受給する割合がもっとも多いですが、国民年金のみで老後を過ごすには厳しい状況であることがわかります。 では、厚生年金を受給する人の平均年金月額はいくらでしょうか。次章で詳しく見ていきます。