「健康診断」約6割に異常所見も…脳ドック受けた方がいい人は?病気のリスクを事前に見つける「春の健康診断スペシャル」【日本人間ドック学会指導医 波多のぞみ】
中高年におすすめのオプション検査(2)「骨密度検査」
<骨密度について> 骨密度は、加齢とともに低下しやすいと言われています。骨粗しょう症の推計患者数は、約1590万人。その多くを女性が占めているそうです。骨粗しょう症になると、骨折しやすくなり、転倒して足を骨折すると歩けなくなって高齢者の場合寝たきりになる可能性もあるそうです。 <超簡単!女性におすすめ「骨密度検査」> 骨密度の検査は、踵の骨に超音波をあてて測定します。機械に足を乗せるだけなので、とても簡単に検査できるそうです。骨密度は20歳~44歳の平均値を100%として、比較した割合が80%以上なら正常。70%未満は骨粗しょう症と診断されるのだとか。骨密度が低くなりやすい閉経後の女性は1年に1度骨密度検査を受けるのがおすすめだそうです。
中高年におすすめのオプション検査(3)「脳ドック」
<脳ドックについて> 脳ドックでは、強力な磁気の力を利用して2種類の脳の画像「MRI」と「MRA」を撮影します。脳の断面を撮影する「MRI」では、血管が詰まって発症する「脳梗塞」、「脳腫瘍」、脳の萎縮による「認知症」の診断が可能。脳の血管の状態を見る「MRA」では、血管にできたコブが破裂して引き起こされる「くも膜下出血」、その原因となる「脳動脈瘤」を見つける事ができるそうです。 <50代から増える!?「びまん性白質病変」> MRIの画像から「びまん性白質病変」も分かるそうです。「びまん性白質病変」は、脳への血流が不足する事で生じる変化で、50代以降に増えてくる事が多いのだとか。加齢や動脈硬化などの影響により増えていき、脳卒中や認知症の危険因子になるとも言われています。増やさないためには、生活習慣の改善が大切だそうです。 <脳ドックを受けた方がいい人は?> ・40歳以上の人 ・高血圧・糖尿病・コレステロールが高い人 ・頭痛が強い人 ・家族に脳卒中や認知症にかかった方がいる人
年代別!オプション検査の選び方
<年代別オプション検査の選び方> 先生によると、20~30代は気になる症状がなければ定期健康診断で十分ですが、40歳以上は大腸にポリープができやすい年代になるので「便潜血検査」を受けると良いそうです。50~60代以降は、がんが増える年代なので「胃内視鏡」「大腸内視鏡」を追加するとさらに良いのだとか。ただし、「胃内視鏡」「大腸内視鏡」は家系にそのがんを発症した方がいる場合は、少し早めに受けた方が良いとの事。大腸の異常所見は便潜血検査でも大体見つかるそうですが、大腸の奥の方だと見つからない場合もあるので「大腸内視鏡」も受けるのがおすすめだそうです。オプション検査を受ける際の参考にしてみてください。 <性別・年齢別のオプション検査の目安> 大腸がん便潜血検査:40歳以上(毎年) 大腸内視鏡検査:50歳以上(3年に1回) 胃内視鏡検査:50歳以上(2年に1回) 肺がん検査(X線):40歳以上(毎年) 乳がん検査(マンモグラフィ):女性40歳以上(2年に1回) 子宮頚がん検査:女性20歳以上(2年に1回) 前立腺PSA :男性50歳以上(3年に1回) (2024年3月17日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)
CBCテレビ