「健康診断」約6割に異常所見も…脳ドック受けた方がいい人は?病気のリスクを事前に見つける「春の健康診断スペシャル」【日本人間ドック学会指導医 波多のぞみ】
中高年が気をつけたい血液項目(2)内臓脂肪を増加させる「中性脂肪」
<「中性脂肪」とは?> 中性脂肪とは、血液中に含まれる脂質の事。多い場合は脂質異常症と診断されるそうです。 <中性脂肪の基準値> 基準範囲 30~149mg/dL以下 (※将来、脳・心血管疾患を発症しうる可能性を考慮した基準範囲) <中性脂肪の数値が悪くなる原因は?> 中性脂肪の数値は、普段の食生活が関係しているそうです。そのため、揚げ物やラーメンなど、脂質の摂り過ぎには要注意。中性脂肪が多いと内臓脂肪も増加し、内臓脂肪の面積が100cm2以上あると「内臓脂肪型肥満」と診断されるのだとか(※内臓脂肪はCT検査で調べられるそうです)。摂取カロリーと消費カロリーを比べた時に、摂取カロリーの方が多いと内臓脂肪は増えていく一方なので、「カロリーを摂り過ぎない事」と「運動をする事」が大切だそうです。
中高年が気をつけたい血液項目(3)心筋梗塞につながる「LDLコレステロール」
<「LDLコレステロール」とは?> LDLコレステロールとは、いわゆる「悪玉コレステロール」の事。血液中に悪玉コレステロールが多いと動脈硬化が進行。血管が狭くなり、脳梗塞や心筋梗塞などの命に関わる病気を発症するリスクが高くなるため、血液検査の中でも重要な項目だそうです。 <LDL悪玉コレステロールの基準値> 基準範囲60~119mg/dL以下 (※将来、脳・心血管疾患を発症しうる可能性を考慮した基準範囲) <LDL悪玉コレステロールが増える原因は?> LDLコレステロールも食べ過ぎなどが原因で数値が悪くなるそうです。そのため、食べる量を抑える事と運動が大切なのだとか。先生によると、改善のためには30~60分のウォーキングや、スイミング、ジョギングなどの有酸素運動を積極的に取り入れる事が大切だそうです。
中高年におすすめのオプション検査(1)「胃内視鏡検査」
胃内視鏡検査では、内視鏡で胃・食道・十二指腸を観察します。見つかるのは「ポリープ」や「胃炎」「胃潰瘍」「胃がん」など。胃内視鏡検査は、胃がんの早期発見にとても有効な検査で、50歳以上の方は2年に1回受ける事が推奨されているそうです。