診療や手術のサポート、カルテ入力…… 医師不足を補う存在になるか、注目の資格「医師助手」 アメリカで始まり、日本でも導入の議論が進む
医師と患者だけでなく、医師と他の職種をつなぐPA。 一方で、看護師とPAをどうすみ分けるのか、難しい面もある。実際、本来は看護師もやっていいことであっても、「PAがやるだろう」という理由で看護師がやらない業務も出てきていると、山田さんは懸念している。 お互いが持つ情報を共有し、さらなる多職種連携強化を目的としてPAが主体となり、看護師・医師・理学療法士などによる多職種カンファレンスが行われるようになった。
「PAは新たな看護師のキャリア。入院中だけでなく、退院後やその数年後を見据えて、患者さんに必要なケアは何かと考えながら関わることが、やりがい」と山田さん。 PAが同院で必要不可欠な存在になったことをモデルとし、患者の回復・健康増進に関わる職種として社会に広く認知され活躍することで、医師の働き方改革以降も質の高い医療が継続されるだろう。
高山 真由子 :N direction代表、東京先進整形外科看護部、看護ジャーナリスト