フェリーとしま2 火災原因は燃料噴射ポンプのボルト抜け落ち 点検不備なく火災の予見可能性を否定「乗員らに過失なし」と不送致 鹿児島海上保安部
十島村営船「フェリーとしま2」(1953トン)が同村悪石島沖を航行中、火災のため自力運航できなくなった昨年12月の事故について、鹿児島海上保安部は18日、燃料噴射ポンプのボルトが抜け落ち、霧状に漏れた燃料がエンジンの高温部分にかかり引火したことが原因だと明らかにした。同保安部は「点検に不備はなく、乗組員らの過失は認められない」として不送致とした。 同保安部によると、ボルトが緩んだ原因は特定できなかった。聞き取りや実況見分の結果、昨年11月の定期点検と日常の点検に問題はなく、火災は予見できなかったと判断した。 十島村によると、再発防止策として、燃料噴射ポンプを固定する4本のボルトが外れないようにワイヤで固定している。万が一ボルトが外れても燃料が他の機器にかからないよう、エンジン全体を金属のカバーで覆っている。
南日本新聞 | 鹿児島