日経平均終値3万1458円 下げ幅過去最大の4451円
5日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落し、終値は前週末に比べて4451円安い3万1458円でした。終値ベースでの下げ幅は、いわゆるブラックマンデーを受けた1987年10月20日(3836円安)を超え、過去最大となりました。 5日の東京株式市場で、日経平均株価は取引開始直後から大きく下落し、午後1時50分ごろに下げ幅は3000円を超え、7か月ぶりに3万3300円台を割りました。下落の勢いが強いことから、日経平均先物とTOPIX先物の取引を一時中断する「サーキット・ブレーカー」が発動されました。発動は日経平均先物は2016年6月、TOPIX先物は2011年3月15日以来です。 日経平均株価は2日と5日の2日間で、6000円超下落しました。株価の急落が止まらない要因は、アメリカの景気後退懸念が強まっていることです。2日に発表されたアメリカの雇用統計の結果は市場予想を下回り、アメリカの主要株価指数は下落しました。さらに景気の先行き懸念から、アメリカの長期金利=10年物国債の利回りも下落しました。 この流れに加えて、日本株に逆風となったのは円高と長期金利の低下です。円相場は7か月ぶりに一時1ドル=141円台を付け、円高・ドル安が進みました。2025年3月期の想定為替レートを1ドル=145円台としている上場企業が多いことから、為替による利益押し上げ効果が弱まるとの見方から、製造業を中心に売られる展開となりました。また、長期金利の低下を受けて、銀行株も軒並み下落しました。三井住友フィナンシャルグループや第一生命ホールディングスはストップ安水準まで下落しました。 市場関係者は「今晩発表される米国のISM非製造業景気指数の結果を含めて、当面、経済指標の結果に一喜一憂する形で、日経平均株価が1000円ぐらい上下する値動きが続きそうだ」と話していて、株式市場の混乱が続きそうです。