闇バイトからの金「20~30回出し入れした」 資金管理役の女供述
埼玉県所沢市で起きた住宅強盗事件で、強盗致傷容疑などで3日に埼玉県警に逮捕された職業不詳武藤恵子容疑者(26)=京都市上京区=が、「闇バイトの人たちがとってきたお金が振り込まれる口座を管理していた」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。県警は同容疑者を強盗グループの「資金管理役」とみている。指示役から命じられて20~30回、自身の口座で金を出し入れしたとも話しているという。 捜査関係者によると、武藤容疑者は自身の役割を「指示役から匿名性の高いアプリで指示を受け、お金を送る役だった」と供述。口座で管理していたのは闇バイトが得た違法な金だったとの認識はあったとも話しているという。 この事件で県警はほかに、実行役やリクルーター役など6人を逮捕。武藤容疑者が実行役らに報酬や必要資金を支払ったり、被害金を受け取ったりする役割だとみており、指示役に近い存在だった疑いもあるとみて調べている。 県警によると、武藤容疑者は他の者らと共謀して10月1日未明、所沢市の住宅に侵入し、80代の夫婦から現金約16万円などを奪った疑いがある。 県警は所沢事件のほか、東京都国分寺市で起きた強盗事件の被害金の一部もこの口座に振り込まれていたとみており、金の流れについて捜査する。 首都圏で相次ぐ闇バイトがからむ強盗事件で「資金管理役」の逮捕は今回が初めて。(宮島昌英)
朝日新聞社