料理と酒の極め方には脱帽! 居酒屋以上割烹未満の京都の酒場がいまアツい
牛肉はしっとり柔らかく、網焼きによる香ばしい薫香に包まれています。何も付けなくても味わい深いですが、ニンニクの利いたソースでいただくとグッと味わいが締まります。
想像を超えた「麻婆」に入っている意外なアレとは……?
こちらは麻婆煮です。って見えないでしょう。正確には「和牛すじとカマンベールチーズの麻婆仕立て」でして、和牛のすじ肉を出汁で丁寧に炊いて味を染み込ませ、フランス産のカマンベールチーズをドーンと1個入れて濃いめの出汁でグツグツ煮たもの。
自家製山椒オイル、和牛の出汁などに加え、ショウガ、ニンニク、コチュジャン、コリアンダーなどの香辛料も配合。よくある花椒のシビレ系ではなく、出汁がベースの優しいスパイシー感が味の柱に。いやあコレもお酒が進みますなあ。
猫田さん「大野さんはワインにも精通しており、日本産のナチュラルワイン中心に厳選セレクト。普段はソムリエもいるのでペアリングもOK。牛ハラミと麻婆には山梨「ヴィンヤード・キクシマ」さんのナチュラル赤ワインを合わせてくれました。」
今回はアラカルトからご紹介しましたが、初めての人はコースもおすすめ。8品で6,300円とリーズナブルで、先附からお造り、揚げ物、肉料理、〆のご飯まで付いて大満足の内容です。
日本酒好きが高じて、隣に角打ちまでオープン
大野さん、有言実行の人なので、「やりたい!」と言ったことは必ず実現させるのが凄いなあと思います。前々から「日本酒の販売店を開きたい」と言っていたのですが、ついにその夢を形にし、2023年11月に両川の隣に日本酒販売&角打ちの「余白STORE」をオープン。日本酒に精通した加藤久美子さんが店長となって、朝10時からお酒が飲めるスタンドとしてすでに人気です。
近々、ナチュラルワイン専門のサロンも開く予定と言いますから、快進撃が止まりませんねえ。朝は「余白STORE」でひっかけて、昼は「両川」でランチ、午後はまた「余白STORE」、夜は「両川」でしっぽり飲んで、サロンで〆のワイン。って一日を過ごしてみたいです。
両川
住所: 京都府京都市中京区室町通押小路西入ル蛸薬師町293 TEL: 050-5595-8069 ※価格は税込。
撮影:ハリー中西 文:猫田しげる