横浜V DeNA日本一に続きYOKOHAMA連日の歓喜 最速158キロ右腕・石垣撃ち延長十回サヨナラ!/秋季関東大会
秋季高校野球関東大会(4日、横浜4x-3健大高崎、保土ヶ谷)来春の選抜大会の重要な参考資料となる大会。決勝が行われ、横浜(神奈川)が今春の選抜王者、健大高崎(群馬)に延長十回タイブレークの末、4-3でサヨナラ勝ちし、2007年以来17年ぶり4度目の優勝を果たした。「3番・二塁」で出場した奥村凌大(りょうた)内野手(2年)がサヨナラの右前適時打を放つなど、2安打2打点。横浜は関東地区代表として明治神宮大会(20日開幕、神宮)に出場する。 【写真】延長十回タイブレークでサヨナラ打を放つ横浜・奥村凌大 DeNAの日本一から一夜明け、神奈川の高校野球をリードする横浜が、17年ぶりに秋の関東大会を制した。延長十回、サヨナラの右前適時打を放った奥村凌は笑顔で歓喜の輪に加わった。 「自分が決めるしかないと思って打席に入った。いい打撃ができた」 七回に同点となる適時二塁打を放ち、迎えた延長十回タイブレークの1死二、三塁。高校2年生史上最速となる158キロを記録した健大高崎のエース右腕、石垣が投じた内角直球を迷わず振り抜き、右前にぽとりと落とした。2安打2打点と勝負強さを発揮。今夏の県大会準決勝、武相戦でもサヨナラの左前打で勝利に貢献した〝サヨナラ男〟は、「自分の一打でチームを勝たせるのはうれしい」と声を弾ませた。 優勝候補の一角として臨んだ今夏の県大会決勝で東海大相模に4-6で競り負けた。ナインは雪辱を晴らすべく秋に向け、目標を「関東制覇」に定めた。持ち前の強打を鍛えるとともに、4カ所での犠打練習を行い、接戦に競り勝つための緻密な野球を構築してきた。「決勝の舞台で(犠打を)決められてこそ本物」という意識を徹底した。 10月28日に行われた関東大会準々決勝、東農大二戦の八回に2番・為永が犠打に失敗。試合後、村田監督に叱責され、自校グラウンドで練習に励んだ為永はこの日、延長十回に三塁前への犠打で決め、サヨナラ打を呼び込んだ。指揮官は「為永の犠打は本当によかった」とたたえた。 1点ずつ着実に得点を積み上げ、つかんだ優勝で来春の選抜大会出場を確実とした。次なる舞台は明治神宮大会だ。「自分と主将の阿部葉を中心にチームをまとめて打っていきたい」と奥村凌。関東代表として、神宮大会を制し、秋を締めくくる。(児嶋基)