”ハンター部長”射止めた日本一 市産業部長で猟友会員...吹き矢全国大会「自分との闘い」
猟友会員として地域の鳥獣被害防止にも尽力する福島県相馬市産業部長の伊東充幸さん(55)が、吹き矢の全国大会「全日本スポーツウエルネス吹矢選手権大会」6メートル男性の部で優勝した。日本一を射止めた”ハンター部長”は「次回はより長い距離の8メートルで優勝を目指したい」と抱負を語った。 全国大会は12日に東京都で開かれ、6メートル男性の部には34人が出場。伊東さんは予選を3位で通過し、6メートル離れた的に5回矢を放って勝敗を争う決勝トーナメントに進出した。的には同心円が描かれ、中心から半径3センチ以内を射抜くと、7点が与えられる。伊東さんは準々決勝、準決勝ともに、満点の35点を獲得して勝利。決勝では、3本目を3センチ以内から外したが、残り2本を最も内側の円内に収め、優勝を手繰り寄せた。 農林水産、商工観光などを統括する産業部長を務めている伊東さん。10年ほど前に東日本大震災後に猟友会員が激減している状況を踏まえて「退職後もできる地域貢献をしたい」と、猟銃の所持許可と狩猟免許を取得した。吹き矢を始めたのは今年1月からで、市内で開かれた会合で吹き矢の関係者と面識を得たことがきっかけだった。仕事に追われながらも月2~3回、練習に励む。「猟銃も吹き矢も精神を研ぎ澄ませて、的を射抜く自分との闘い。鍛えた集中力を、仕事に生かしたい」と話す。
福島民友新聞社