靖国神社での「放尿男」はもともと中国の「超有名インフルエンサー」、その後「本国でも猛バッシング」のお騒がせマンだった
中国人にも常識人が増えた?
「反対するのはいいだろう。しかし、相手の国に乗り込み、その法律を犯す行為は正しいとは言えない」というのが、鉄頭を批判する人たちのコメントに共通する内容だった。 そして、そんな鉄頭が「無事に」中国に帰りついたことが、「中国政府に難題をもたらした」という評論もあった。海外旅行での不躾な態度を取り締まってきた中国政府にとって、自国民靖国神社への放尿を受け入れるべきか、それとも……という難しい対応を迫られ、外交部記者会見でも報道官は「自国民には海外において節度ある態度を求める」と述べてお茶を逃した。 だが、一部では日本入国時に滞在期間中の予約ホテル名をきちんと書かなかったら、「中国に送り返された」のも彼の事件のせいではないかと訴える観光客の書き込みも出現している。また、広州にある日本総領事館がその後、日本のビザ申請を代行していた現地旅行社11社の資格を取り消したことも、事件の影響ではないかと取り沙汰されている。 肝心の鉄頭はその後どうなったのか? ここに来て、再び杭州在住の彼が北京にやってきたという報道が流れている。 靖国神社の事件後、彼のウェイボのアカウントが「有害な政治的メッセージを流した」ことを理由に永久削除されてしまったため、ウェイボ運営企業の「新浪網」本社にアカウント再開の陳情をしに来たらしい。だが、それを伝えるサイトやメディアの論調は「彼の行為は『愛国』を傷つけた」と冷淡で、「権利主張は失敗に終わるだろう」と結んでいる。 ・・・・・ 【さらに読む】『習近平の独裁で河川は汚染、幹部は「寝そべり」…こんな中国に誰がした⁉』
ふるまい よしこ(フリーライター)