日本初公開の『リュミエール』も 特集上映『映画作家 ジャンヌ・モロー』予告編公開
10月11日より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国順次公開されるジャンヌ・モロー監督作の特集上映『映画作家 ジャンヌ・モロー』の日本版予告が公開された。 【写真】『映画作家 ジャンヌ・モロー』で上演される作品 オーソン・ウェルズ、フランソワ・トリュフォー、ルイ・マル、ルイス・ブニュエルら名だたる映画監督と共に数々の名作に携わったモロー。彼女の映画への情熱と好奇心に満ちた創造力は、映画監督としても発揮された。 40代で初めて監督を務めたモローは「私は女たちを称賛している。ありのままの姿を彼女たちに示そうと思った。男たちが示す形ではなく」と語っている。その言葉通り、彼女の映画には様々な年代の女性たちの率直な言葉や飾り気のない姿が映し出されている。 『映画作家 ジャンヌ・モロー』では、70年代から80年代にかけて作られた、女性たちをめぐる3つのモロー監督作品を公開。監督第1作『リュミエール』とドキュメンタリー作品『リリアン・ギッシュの肖像』は日本劇場初公開となる。 監督デビュー作『リュミエール』は女優4人を主人公に映画業界を内部から描く作品で、モロー自身の半生を彷彿とさせ、女優の1人サラ役をモローが演じている。アストル・ピアソラが音楽を担当し、『ベルリン・天使の詩』のブルーノ・ガンツも出演している。 『思春期』は、戦争の影が迫る1939年の夏、少女マリーの忘れられない夏休みを紡いだ作品。シモーヌ・シニョレが孫を優しく見守る祖母役で出演し、日本では1986年に『ジャンヌ・モローの思春期』のタイトルで劇場公開された。 『リリアン・ギッシュの肖像』は、サイレント映画期から活躍してきたリリアン・ギッシュに迫るドキュメンタリー映画。モローとギッシュの対話から、映画の歴史と好奇心に満ちた人生が浮かび上がる。 公開された日本版予告は、タバコの煙を消したモローが「準備万端!」と微笑む『リュミエール』の1シーンから始まる。『リュミエール』からはピアソラの音楽に乗せて、ヴァカンス中の女たちの伸び伸びとした姿が描かれ、『思春期』からは少女マリーが田舎の夏休みに大人の世界を垣間見てしまう様子が映し出されている。そして『リリアン・ギッシュの肖像』からは 1983年当時のギッシュの姿と力強い語りが切り取られている。 あわせて、上映される3作品のビジュアルも公開。これらのビジュアルは、劇場窓口で前売券を3枚購入した際、ポストカードセットとしてプレゼントされる。
リアルサウンド編集部