損保ジャパン社長、辞任へ ビッグモーター問題で引責
損害保険ジャパンの白川儀一社長が中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題に対する経営責任を取って辞任する方針を固めたことが8日、分かった。同日午後3時半から東京都内で記者会見し表明する。自身を含む損保ジャパン経営陣が不正の可能性を認識しながら、大型保険代理店でもあるビッグモーターとの取引を再開したことを重く見た。関係者への取材で分かった。 会見には親会社のSOMPOホールディングスの桜田謙悟会長兼グループ最高経営責任者（CEO）も同席する。外部弁護士でつくる委員会による調査の進捗についても説明する。 損保ジャパンはビッグモーターに出向者を多数送り込んでいた。不正発覚後の昨年7月、大手損保3社の中で唯一、ビッグモーターに事故車両の修理をあっせんする取引を再開した。白川氏はビッグモーターとの関係悪化を懸念し、役員会議で取引再開を促していた。 事故車両の損害度合いを査定する際の手続きを一部省く「簡易調査」と呼ばれる措置を適用し続け、不正を助長した可能性もある。
