仙台大2年生右腕が”完全復活”へ一歩前進、球速を追い求めて崩したフォームの修正成功【仙台六大学】
<仙台六大学野球秋季リーグ戦:仙台大4-0宮城教育大>◇1日◇第1節2回戦◇東北福祉大野球場 【神宮大会出場】全面人工芝のグラウンドに室内練習場も!150キロ超えの逸材もいる仙台大学の練習に密着! 仙台大が宮城教育大に勝利し開幕2連勝。打線は苦しみながらも4番・平川 蓮外野手(3年=札幌国際情報)の2点適時打などで4点を奪い、投げては先発の最速152キロ右腕・佐藤 幻瑛投手(2年=柏木農)が7回1安打11奪三振無失点と好投した。 佐藤は昨秋の東北福祉大1回戦以来のリーグ戦先発マウンド。球速を追い求め、投球フォームを崩した今春は、救援で2試合、計2イニングの登板に終わっていた。 この日は初回から最速152キロを2度計測するなど150キロ台を連発。三者連続三振と圧巻のスタートを切った。2、4、6回は得点圏に走者を進めたもののしのぎ、毎回の11奪三振で本塁を踏ませず。久々の先発マウンドで白星を挙げた。 昨年は大学1年目ながらリーグ戦で春秋計6勝を挙げ全国大会でも活躍したが、秋リーグ終了後は球速アップを目指して肉体改造に取り組んだ結果、本来の投球フォームを見失った。二段モーションを取り入れるなど試行錯誤を重ねるも調子が安定せず、今春までは練習試合などで豪速球をコントロールしきれず乱れる場面が目立った。 転機が訪れたのは6月中旬の全日本大学野球選手権での登板。2回戦の九州産業大戦で救援登板し、8回途中からタイブレークの11回途中まで力投を続けた。この試合の後から「フォームの流れ、連動」を意識するようになり、徐々に制球力が向上。6月下旬の新人戦決勝では8回6安打無四球8奪三振2失点と好投し、復活の兆しを見せた。 今秋の初登板を終えた佐藤は「まっすぐと変化球が安定してくれて、試合をつくれるようになった。(球速も)軽く投げても最後の方まで出ていた」と手応えを口にした一方、「内容的には全然納得していない」と厳しい表情ものぞかせた。 この日はボール先行が目立ち、3与四死球。球数は7回で120球を要した。結果的に得点は与えなかったが、課題も残る内容だった。 それでも、完全復活に向け新たな一歩を踏み出したのは事実。佐藤は「また先発で投げられるようになったので、継続して、さらに上を目指したい」と前を向いた。