北海道のご当地ベーカリー「ペンギン」東京出店の内幕 西武国分寺線「恋ヶ窪駅」の行列ができるパン屋
「ご当地の味」は魅力があるもの。とくに「北海道」と聞けば、おいしいに違いないと心が躍る。 【写真】札幌ソウルフードの「ちくわぱん」 その北海道のご当地ベーカリーチェーンが東京に出店した。 9月13日にオープンした、ペンギンベーカリー国分寺府中街道店だ。 ■北海道のご当地ベーカリー、東京出店の狙い 同チェーンのコンセプトは、「北海道の大地で育った小麦を使い、子どもからお年寄りまで毎日食べていただけるパン屋さん」。商品約80種類のうち人気ベスト3は、十勝産小麦ゆめちからを100%使った「とべない食パン」、同じくゆめちからの「大地と大空の塩パン」、リング揚げパンの「もちべえ」だ。
国内に53店舗を展開し、うち北海道には11店舗がある。 外食の企業が全国にチェーンを展開するときに、まず首都圏に出店して知名度を上げてから、その他の地域の出店を充実させていくというのはよくある手だ。あるいは、ご当地を中心に店舗数を増やし実績を積んだチェーンが、「いざ東京」と満を持して出店するパターンもある。 同チェーンはどちらなのだろうか。 【写真】東京初出店の国分寺府中街道店、客で賑わう店内、ペンギンパン、カレーパングランプリ5年連続最高金賞受賞のカレーパン、見た目ドーナツの「もちべえ」、練乳入りのペンギン食パン、北海道名物ザンギをサンドしたタルタルザンギバーガーなど
運営企業のペンギン代表取締役社長、高山英之氏に東京出店の狙いについて聞いた。 「『これからは地方が輝く時代』と見て、2016年1号店を北海道にオープンした。今回の東京の店舗は、すでに神奈川県内に2店舗を展開する加盟店オーナーが、3店舗目として出店したもの。ただ、9月のオープン以来取材依頼が増えており『さすが東京』と感じてはいる」(高山氏) 東京を狙ったわけではなく「たまたま東京だった」わけだ。 ■西武国分寺線「恋ヶ窪駅」から徒歩10分弱
どんなお店なのか、訪ねてみた。中央線の国分寺駅から西武国分寺線という聞き慣れない路線に乗り換え、1駅目の恋ヶ窪駅を下車。10分弱歩くと、車通りの多い幹線道路に面して、ペンギンベーカリー国分寺府中街道店はあった。裏手に大きな駐車場がある。 目を引いたのが、ペンギンのロゴをあしらった看板や外観。可愛いが子供っぽくはなく、親しみが持てる。開店の10時より15分は前だったがすでに1、2人の客が並び、その列はあっという間に延びていった。40代以上の女性客が多い印象だが、男性もちらほら混じっている。