日銀の追加利上げで「金利のある世界」の到来! 住宅ローンを変動金利で借りている人は5年ルールのツケを払えるか?
「金利のある世界」への過渡期では、複数の金利タイプで審査を通しておく
7月の追加利上げについては、3月のマイナス金利解除と違って市場との対話がうまくいっていないようですね。 0.5%を壁として意識しないという日銀総裁の発言が引き金となったのか、米国の利下げ局面、景気後退懸念と重なって記録的な株安を引き起こしました。これにより、日銀の利上げは早い段階でストップする可能性もあります。 ならば、変動金利が得なのかというと、そうとは言い切れないでしょう。 住宅ローンの返済期間は、一般的な最長借入期間35年と長きにわたります。変動金利を選ぶということは、 「金利が上がっても自分は返済を継続できるか?」 「どの程度の上昇までならば許容できるのか?」 こうした判断を、市況を見ながら随時行うことが必要になってきます。 今は「金利のある世界」への過渡期にあって、金融機関によって住宅ローンの対応に差が見られるタイミングです。 早い段階で一つの金利タイプ、一つの金融機関に決めてしまい、その後の情報収集を怠っていると、割高な金利で住宅ローンを借りることになるかもしれません。 民間と公的融資、変動と固定など、複数の金利タイプ、金融機関で審査を通しておき、住宅ローンの実行月まではしっかり情報収集するよう努めてください。
千日太郎