主人が「やりがいがないから転職したい」とポツリ。転職理由としては「ぜいたく」ですよね? 収入の変化が怖いため、今の仕事を続けてほしいのですが…。
転職は、本人だけでなく家族にも大きな影響を及ぼす可能性のある重大な決断です。「やりがいがないから転職したい」というだけでは、家族としては止めたくなってしまうかもしれません。 ただし、頭ごなしに説得するのではなく、本人の気持ちに寄り添ってあげることが大切です。本記事では、働く目的に関する公的なデータや適切なサポート方法について解説します。 ▼早めに転職が決まったら「受給できる手当」を確認しよう!
働く目的の1位は「お金を得るため」
内閣府による「国民生活に関する世論調査」では、働く目的や理想とする仕事について調査しています。 まず、「あなたが働く目的は何ですか」という質問に対しては、「お金を得るために働く」と答えた人の割合が圧倒的に多く、63.3%でした。次に多かったのは「生きがいをみつけるために働く」で14.1%、続いて「社会の一員として、務めを果たすために働く」が11.0%という結果でした。 次に、「自分にとってどのような仕事が理想的だと思うか」という質問に対しても、「収入が安定している仕事」と答えた人の割合が最も多く62.8%でした。 2位以下は多かった順に、「私生活とバランスがとれる仕事」の53.7%、「自分にとって楽しい仕事」の51.9%、「自分の専門知識や能力がいかせる仕事」の 35.9%でした。仕事に関しては、生きがいや楽しさ、自分のスキルを生かせることよりも、収入を重視する人のほうが多いことが分かります。
「やりがい」とは何なのかを明確にすることが大切
今の仕事の収入が安定しているのならば、転職してしまうのは、確かにもったいないかもしれません。しかし、「やりがい」を感じられないまま、定年まで仕事を続けていくのもつらいものです。 「やりがい」といっても、具体的に何を意味するのかは人それぞれです。仕事内容そのものに飽きている場合もあれば、職場の人間関係や社風にストレスを感じて、やる気を失っている可能性も考えられます。あるいは、このまま今の会社にいてもこれ以上の出世が見込めないと、自らの限界を感じ始めているのかもしれません。 いずれにしても、転職理由として「ぜいたく」と決めつけずに、本人の口から本音を語ってもらうことが大切です。 そのうえで、どこまで深刻な悩みなのか、どうすれば解決できそうか、果たして転職が本当に最適な選択肢なのか、一緒に考えてあげるとよいでしょう。その際には、子どもの教育資金や住宅資金、老後資金など、今後の家族の予定を実現するためにどのくらいのお金が必要か、具体的に話し合ってみることをおすすめします。