冷水に浸して食べる?大阪・町中華の謎メニュー…定番デザート「中華ポテト」・とじない「中華カツ丼」
「中華ポテト」はラーメンより高かった!
2年ほど前にテレビやネットで話題になっていました。大阪の中華料理店にはかなりの確率で「中華ポテト」があると。つまりこれ、大学芋のことでして、店によっては「芋の飴炊き」、さらにざっくり「ポテト」などと表記している場合もあります。 【美味そう!全18枚】大阪・中華料理店の二大不思議メニュー「中華ポテト」「中華カツ丼」大調査! 実は天下の『551蓬莱』や『餃子の王将』でも数年前まで中華ポテトを販売していました。しかし両社とも諸事情により廃番に。あ、『大阪王将』は店舗によっては現在も販売しています。 なぜ大阪中華には中華ポテトがあるのか。そもそもこのメニュー、日本人がイメージする大学芋とは調理法が微妙に違い、サツマイモを揚げた後に砂糖を油で炒めた液状の飴でコーティングします。表面はすぐに固まってコチコチになり、糸を引いて飴細工のようになる場合も。中国での正式名は「抜絲地瓜(バースージーグワ)」。抜絲=揚げて飴掛けする調理法、地瓜=サツマイモです。 主に中国東北地方でよく見られる料理で、大阪には戦前から華北出身の中国人が多く移り住んだことから、今も大阪の中華料理店に伝わっていると考えられます。 ◆あの「551蓬莱」の社員が太鼓判を押す中華料理店へ! あっ。中華ポテトで尺をとりすぎている場合じゃないんだった。今回は、中華ポテトを追っていたら見えてきたもう一つの謎メニュー、「中華カツ丼」についてお伝えしたいのでした。中華カツ丼の存在に気づいたのは、中華ポテトの取材をさせていただこうと思った『龍(ロン)』という北京料理店。 最初は中華ポテトの記事を書くつもりだったので、551蓬莱にあると思い、広報担当・八田実紀さんに連絡しました。するとこんな返事が。 「551では現在いずれの店舗も販売してないんです! でも桜川駅のそばの龍という中華屋さんにも中華ポテトあって、飴が固まる前に箸でつかんで水で冷やして食べるスタイルで美味しかったです。最近は行ってもデザートまで行かずに食べてませんがあれは美味しかったです。うちのように終売してたらすみません」 なんと、大阪中華のカリスマ社員が太鼓判を押す店だなんて! 大谷翔平が「アイツの変化球スゲエよ」って言ってるようなものです。すわ取材、と鼻息荒く『龍』をネットで調べましたら、ありました、「ポテト」。……ん? いろんな口コミに「カツ丼」ってメニューも出てきます。そっちの方が気になりますねえ。 他店も調べましたら、ちょいちょい「カツ丼」の文字が出てくるではないですか。大阪中華には、なかなかの確率でカツ丼があります。しかも「中華風」などと枕詞がついている場合が多い。というわけで、「中華ポテト」「中華カツ丼」の二大不思議メニューについて話を聞こうと、『龍』に行ってまいりました。