父が要支援1の認定を受けました。「要支援1だし、俺はまだ大丈夫」と言うのですが、必要な介護サービスを受けてもらうためにどうしたらいいですか?
「俺はまだ元気、まだ大丈夫」とよく話すAさんのお父さま。最近ようやく要介護認定を申請し、要支援1と認定されました。しかし「要支援1だし、俺はまだ大丈夫」と言い、なかなか介護サービスを受けようとしないことに心配がつきないAさん。どうしたらいいのか、またお父さまは年金暮らしなので介護費用が足りるかどうかも、確認したいとのことです。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
月々の費用は8.3万円、介護年数は平均5.1年
生命保険文化センターによると、月々の介護費用は平均8.3万円、介護年数は平均5.1年です。月々の出費に加えて介護にあたってリフォームした自宅の改修費用やベッドなど一時費用が74万円であったと報告しています。 これは介護保険の自己負担分を含めてですから、すべて自費での負担となると、相当な金額になることがわかります。
要介護認定によって1割で利用できるサービスをうまく使う
介護保険を利用すると要介護度によってさまざまなサービスが1割負担で受けられます。1割負担で利用できる介護サービスを極力利用するようにすれば、経済的な負担もかなり軽減され、余裕もできるでしょう。 参考のために、1ヶ月あたり利用限度額の表にしました。
例えば、要支援1に該当すれば、1ヶ月あたり5万320円まで1割負担(家庭での負担額は5032円)で利用できるということになります。サービスの内容やサービスに要する時間はそれぞれ定められており、どれを使うかは要支援・要介護度や介護される人の状況などを考慮して、ケアマネジャーがプランを立てて決めます。 施設入所の介護を受ける場合については、所得・資産が一定以下の人に対しては補足給付という制度があります。
まず、介護認定を申請して決定通知を受け取ることが前提
Aさんのお父さまはすでに「要支援1」の決定通知書を受け取っています。申請がまだという方は、1割負担での介護サービスを受けるために、地元自治体から「介護認定」という決定通知を受け取らなければなりません。 手順としては、お住まいの市区町村の社会福祉課で申請書類を受け取り、かかりつけ医師から現状について述べた意見書と、市区町村の職員などからの訪問による聞き取り調査(認定調査)を受ける必要があります。