【高校サッカー選手権】FW磯結斗のV弾で川口北が入間向陽を下す
10月13日、第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選決勝トーナメント1回戦が県内各地で行われた。市立浦和グラウンドで開催された第2試合では、川口北が入間向陽を1-0で下し次戦に駒を進めた。 【フォトギャラリー】川口北 vs入間向陽 ここまで無失点の川口北と、ブロック決勝で後半に追いつきPK戦の末に春日部を下し決勝トーナメントに駒を進めた入間向陽の一戦は、試合開始から両者激しいボールの奪い合いを展開。入間向陽は左サイドのMF10尼田真大(3年)が起点となり、DF2太田代晴瑠(3年)がその裏をオーバーラップを仕掛けて、チャンスメークをしていく。 時計の針が進むにつれて、川口北はボール保持率を高めて主導権を握る時間を増やすと、23分、川口北は入間向陽の一瞬の隙をつき、MF7坂井大知(3年)のパスを受けたFW11磯結斗(3年)が少し遠い位置から右足を振り抜き先制ゴールを奪った。その後も川口北は素早いプレスで相手に自由を与えず前半を1-0で折り返す。 後半に入ると、入間向陽が一段ギアを上げて攻撃に打って出る。前半よりもさらに積極的に左サイドの太田代が攻撃に参加し、深くまで突破する回数を増やし、中央ではMF6齋藤修斗(3年)、MF8橋村崚雅(3年)がこぼれ球を拾いワイドに展開する。対する川口北もGK1國本悠真(2年)、DF4安良岡大智(3年)、DF5家元一平(2年)が中心となり集中した守備で対応する。 68分、入間向陽はDF11島村昴輝(3年)のクロスを尼田がスルーし、斎藤がシュートを放つがゴール上に。3分後には尼田がPA内にドリブルで侵入し倒されるがノーファールの判定。さらに、尼田が今度は左サイドを突破してゴール前でフリーになっていた橋村にクロスを送るが決めきることができない。入間向陽は後半に9本のシュートを放ったが最後まで相手ゴールをこじ開けることはできなかった。結局、前半の1点を守り切った川口北が勝利を収め2回戦へ駒を進めた。 勝利した川口北の池田一義監督は「先制点が本当に大きく、また無失点で試合を進められたのが良かったですね。後半は押し込まれてしまいましたが、あのような場面でしっかりと相手をはがして行ければ。完全に受け身になってしまいましたね」と試合を振り返り「1勝できたことが選手にとっても本当に良かったです。気持ちが入っていました」と最後まで集中して戦った選手たちを労った。次戦に向けては「1週間しかないのでベースは変わらないですが、自分たちでボールを動かしてゴールに向かって行き、耐える場面ではしっかりと耐えていけるように良い準備をしていきたい」と話した。 惜しくも敗れた入間向陽の木村康弘監督は「前半は全員がバタバタしてしまった。後半は修正して落ち着いて自分たちのサッカーができたけど、最後のアタックの部分がもう一つ必要でした。選手たちは最後まで走って良くやってくれました。だから勝たせてあげたかった」と悔しさを滲ませた。また引退する3年生について「本当に底辺から這い上がってきて成長した。でも、もっと伸びたと思うし、西部地区の代表決定戦だったり、今日だったり勝たせてあげられなかったのは、我々の力のなさかなと。本当に選手は良く3年間やってくれました」と感慨深く語った。 勝った川口北は2回戦で10月20日に立教新座グラウンドで立教新座とベスト16をかけて対戦する。 (文・写真=古部亮)