高知県の「桂浜水族館」で生まれたコエルちゃん

「神戸市立王子動物園」（神戸市灘区）に、テレビ番組でも取り上げられて大人気となったアイドルアシカ「コエル」が、高知県からお引っ越ししてくることが決定。同園の公式サイトで発表されると、「あのコエルちゃんに神戸で会えるなんて夢のよう！」などの歓迎の声が上がった。 【写真】桂浜水族館でリラックスするコエルちゃん コエルは２０２１年６月に「桂浜水族館」（高知県高知市）で生まれたメスのアシカ。生まれた時から完全人工哺育で育てられたためか、非常に人なつっこいアシカに成長。その生態は水族館の公式Ｙｏｕ ｔｕｂｅでも紹介され、最大で３６万回視聴されるほどの人気者となった。特にベテラン飼育員・盛田さんへの熱烈な愛情表現は、テレビ番組『サンドウィッチマンのZOO－１グランプリ』（ＴＢＳ系）で紹介され、グランプリを獲得するほどのインパクトを与えている。 そんなコエルだが、２０２３年の夏頃から、新天地へ旅立つことがしばしば匂わされるように。そしてついに１２月５日、引っ越し先が王子動物園になることが正式に公表されると、ＳＮＳでは「来てくれてありがとう！」「王子にまたアイドルが増えちゃう」といううれしい悲鳴に加えて「溺愛してた強面の飼育員さん大丈夫かな」など、盛田さんとのお別れを心配する声も。 ただ今回のお引っ越しは、王子動物園の担当者いわく「コエルが将来的に繁殖に取り組めるよう、異なるアシカの群れで社会生活を営む経験を積むことが望ましいとの判断から、当園で当面の間、受け入れることになりました」とのことで、短期留学的な意味合いが強いそう。受け入れ期間に関しては「今のところは未定」とのこと。 コエルの来園は１月１０日を予定。しばらくはバックヤードで過ごし、状況が整い次第一般公開される。王子動物園には現在６頭のアシカがおり、そのうちの３匹はコエルと年の近い仔アシカなので、うまく行けば子ども同士で楽しく遊ぶ姿を見ることができそう。 王子動物園も「新しい仲間たちとさまざまな経験を積み、社会性を学んでいってほしい。そのような住環境を整えることができるよう、私たちも努めていきたいです」と意気込みを語る。コエルの一般公開時期は、後日公式サイトなどで発表される。 文／吉永美和子