阪神・前川右京 「甘くなかった」と涙を流す日も 貴重な経験を積んだ高卒2年目/この男に要注目!
来シーズンの飛躍が期待されるのが前川右京だ。2カ月ぶりの実戦になったのは、10月16日のみやざきフェニックス・リーグのロッテ戦だった。 【選手データ】前川右京 プロフィール・通算成績 8月20日に行われた練習試合の関学大戦の出場を最後に、体調不良を理由に生きた球を打っていなかった。5打数無安打と結果は出ていないが、まずは復帰を果たした形だ。 「今年は一軍が苦しいときにチームに帯同させてもらったし、勝っているときも出ていたし、雰囲気を味わうことができました」 高卒2年目は一軍で33試合に出場、打率.255、7打点の成績。前川は「やっぱり厳しい世界だなとあらためて分かりました」と収穫を口にする。 5月30日の西武戦(ベルーナ)で一軍初昇格を果たした。6月6日の楽天戦(楽天モバイル)で初安打、同27日の中日戦(甲子園)で3安打を放つなどポテンシャルの高さを証明した。 しかし、本人が「甘くなかった」というように、7月28日の広島戦(甲子園)で野村祐輔、ケムナ誠から3三振を喫するなど打てなくなった。岡田彰布監督はベンチで涙を流して悔しがる前川に「そんなんで、泣いてたらあかんやろ。それは暑いから汗やろ」と突き放しながらフォローした。それも期待の裏返しだった。 クライマックスシリーズ・ファイナルステージ、日本シリーズを戦う一軍に、前川は「やっぱり悔しいです。そこに入って貢献したい」と前を見据えて3年目の定位置獲りを狙っている。 写真=BBM
週刊ベースボール