大賞の横山さんらに賞状 奄美を描く美術展 一村記念美術館
第23回奄美を描く美術展(同実行委員会主催)の授賞式が26日、鹿児島県奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館であった。作品「けんむんの社」で大賞に輝いた神奈川県の横山陽一さん(70)らに賞状などが贈られた。 美術展は、全国の美術愛好家が奄美を表現する機会を設け、文化・観光振興に役立てることを目的に毎年開催。今年は奄美群島や県内外から計117点が寄せられ、入賞10点、入選50点が今月12日から、同美術館に展示されている。 授賞式で実行委員会長の宮崎緑美術館長は「年々作品の質が高くなっており、奄美がどんどんブラッシュアップされているように感じる」と出展作品を評価。 大賞作品について、審査員の久保井博彦名瀬美術協会長は「構図的には一村の影響を受けつつ、独自のスタイルで細部までしっかりとこだわり、色調も豊か。大自然の営みを感じさせる秀作」などと評価した。 横山さんは、7年ほど前に初めて奄美大島を訪れて以降、毎年3、4回は来島しているという奄美ファン。大賞作品は、大和村名音集落の豊年祭で見た光景に感動し、「このイメージを膨らませ、絵を描きたい」と思ったのがきっかけ。受賞者あいさつでは「これを描かせてくれたのは島の皆さん」などと島民への感謝も述べた。 入賞・入選作品の展示会は、同美術館での本展が11月4日まで。同月21日~24日には奄美大島の大和村防災センターで巡回展を開く。いずれも観覧無料。