【COVER CROSS TALK】オリックス・山崎颯一郎×宇田川優希 同級生リリーバーの誓い 最強ブルペンの根幹
“刺激的”な登板だから普段は気を張り過ぎず
オリックス・山崎颯一郎[左]、宇田川優希[右]
再び頂点へ、2人の力は必要不可欠だ。昨季後半戦から両救援右腕が台頭したことが、以降の安定した戦いを呼んでいるのは間違いない。同級生が誓う最強ブルペンの形成──。笑いの絶えない軽妙なトークからは気持ちのオン・オフが大事な救援投手の心構えが垣間見える。 取材・構成=鶴田成秀 写真=太田裕史、BBM ※年齢は2023年の満年齢。プロ年数は育成期間も含む 1球の大事さを痛感してきた。一軍での救援経験は1年ほどとはいえ、負けられない終盤戦、そして短期決戦で腕を振り、結果を残してきた2人は、救援の醍醐味も怖さも知っている。刺激的と表現するマウンドでは常に重圧との戦いだ。だからこそ、普段は冗談を交えて心をリラックス。対談でも笑顔が絶えなかったものの、秘めるライバル心ものぞかせる。 ──同い年で同じ救援右腕。ただ、2人の性格は似ているようで違う気もします。 宇田川 いや、違いますね。ソウイチ(颯一郎)は……アホです(笑)。 山崎颯 いやいやウダ(宇田川)もアホやん! だから俺たちは一緒(笑)! ただ、アホのジャンルが違うかな。 宇田川 どういうこと? 山崎颯 だって、勝手に俺の部屋に来て、勝手に音楽かけて踊りだすじゃん。俺は絶対にそういうことはしないから。 宇田川 反論できないわ(笑)。俺は行動がアホと思われるけど、ソウイチは発言が……。センターゴロと言っちゃうから。 ──センターゴロとは。 山崎颯 ただの言い間違えなんですよ。ブルペンで誰か登板準備しているとき、試合展開をモニターでチェックして1球ごとに『ワンボール、ツーストライク』とか声に出して知らせるんですけど。打者の結果も伝えるとき、センター前ヒットを『センターゴロ!』と言ってしまって。それだけなんですけどね。 宇田川 いやいや、大事な役割だから。えっ、どんなプレーが起きたの!? ってブルペンがザワついたよ(笑)。 山崎颯 許して(笑)。 宇田川 まだあるから。この話は絶対に掲載してください! ソウイチという人間がよく分かる出来事で。3月にWBCから帰ってきて、WBC球からNPB球に戻ったタイミングで、ソウイチと「やっぱり投げにくかったよね」とNPB球を手にしながら話していたんです。「これがしっくりくるわ~」と言いながら。 山崎颯 本当にそう思ったんだけどな~。 宇田川 説得力がない! ──というのは。 宇田川 僕のグラブケースにWBC球が入っていたので・・・
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週刊ベースボール