給食の「ストローレス牛乳」実際使ってみてどう?開封・直飲みは慣れた!? 小1担任に様子を聞いた
◆牛乳パックの作りが変化。子どもでも“開けやすく、飲みやすい”工夫が
プラスチックごみ削減のため、全国の自治体では、学校給食で提供している「牛乳のストロー廃止」の取り組みが広がっている。大阪府の小中学校でも、2024年度よりほぼ全域でストローの使用が廃止された。 【YouTube】ポコッ、パカッ、ギュッ、クイッ……牛乳パック開封の様子 ストロー廃止に伴って変化したのは、牛乳パックの作りだ。関西の小中学校を中心に牛乳を提供する日本酪農協同株式会社では、日本製紙株式会社が開発した開けやすさや飲みやすさを重視したストローレスパック「School POP(スクール ポップ)」を採用した。 パックの作りを見ると、側面を指で押すことで注ぎ口が開けやすくなる仕組みになっている。牛乳を飲むときには、注ぎ口に直接口をつけて飲む仕様だ。 これまではストローをさして飲むことが一般的であったため、導入前の学校現場や保護者のSNSなどからは、「開けにくそう」「行儀が悪い」「こぼしそう」など抵抗感を示す声も聞こえた。 令和6年度からストローレスパックに変更になった学校の先生は、どのように感じているのだろうか。大阪府の公立小学校で1年生の担任を務める白石先生(仮名)に、子どもたちの様子を聞いた。
◆実際に使ってみてどう? 小1担任から見た子どもたちの様子
「正直、無理だろうと思っていました」 牛乳のストローが廃止されることを知ったとき、白石先生は肯定的に受け止めることができなかった。牛乳パックを開けることも、ストローなしで注ぎ口から飲むことも、1年生にとってはきっと難しいだろう――。そんな懸念があったのだ。 しかし、実際に給食の時間が始まると、最初に抱いていたイメージは大きく変化したという。 「飲むときにこぼす子がいるんじゃないかと思いましたが、意外とそういうことはあまりなく、多くの子どもが上手に飲んでいます。牛乳パックの作り自体がしっかり考えられていて、小学校1年生でもほとんどの子は自分で開けられるようになっています。開けるのを失敗した子が、『先生、開けて』とたまに言いにくるくらいです」 白石先生のクラスでは、今はほぼ全員がストローなしでも問題なく牛乳を飲んでいるそうだ。保護者や児童からも、ストローがなくなったことに対して「困っている」という声は届いていない。このようなスムーズな移行ができた背景には、牛乳パックの作りが影響しているのではないかと白石先生は言う。 「ただし他の自治体の先生から、『牛乳パックが開けづらい』という声を聞いたことがあります。うちの学校ではそのような声は聞かないので、パックの作りによっては、ストロー廃止に抵抗感のある児童もいるのではないかなと思います」