順天堂大の新病院、建設決定から9年半で計画中止に…「青天の霹靂」「裏切られた気持ちだ」
同大は今年7月末、開院時期の遅れと整備費の増額を県にメールで伝えてきた。大野知事は同大に対し、計画変更の申請書を速やかに提出するよう求め、来月2日を提出期限としていた。
県医師会の金井忠男会長は取材に対し、「計画の実現は難しいと予想はしていた。今後は複数の大学と連携して、医師不足対策に取り組む必要がある。医師会も県に協力していく」と話した。経緯を知る県議の一人は「中止を言い出すことは十分ありえると思っていたが、あまりにも不誠実な対応で裏切られた気持ちだ」と憤った。
◆順天堂大学新病院計画=さいたま市の緑区と岩槻区にまたがる約7.7ヘクタールの公有地に総合病院を建設する計画。9階建ての病棟、4階建ての外来棟などを備える予定だった。