大野湊神社の夏季大祭に「華」 女性が神輿巡行、5年ぶり登場
金沢市無形民俗文化財「大野湊神社の夏季大祭」は4日、最終日を迎え、3日間にわたって金石地区を巡った神輿(みこし)の行列が寺中町の同神社へ戻った。女性が担ぐ「華みこし」が5年ぶりに巡行に加わり、地元の10~20代の25人が威勢のいい掛け声を響かせ、祭りのフィナーレに華を添えた。 天照大御神(あまてらすおおみかみ)や猿田彦大(さるたひこのおお)神(かみ)を宿した神輿の還幸行列が仮殿(金石西2丁目)を出発。男衆が勇ましい掛け声を響かせて神輿を運ぶ中、華みこしの一行も小型の1基とともに進み、「ヤットコセー、ヨーイヤラー」と木遣(きや)り唄を街中に届けた。 華みこしは地元企業の社員が担いできたが、働き方改革の余波などで、参加者が集まらずに中止となっていた。 復活を提案した金石町の林美佑奈さん(18)=金沢商高3年=は「みんなで一丸となって、祭りに参加している感じが楽しかった。沿道の『頑張れ』の声に励まされた」と笑顔を見せた。 行列には17町の曳山、21基の太鼓台が加わったほか、道中では金石通町獅子連が加賀獅子舞、金石町壮年会と金石町青年団が民俗芸能である悪魔払いをそれぞれ披露した。