国立新美術館にて開催中の「CLAMP展」

　少年漫画、少女漫画、青年漫画などのジャンルを横断し、独自の表現を追求し続けてきた女性4人の創作集団CLAMP。そんなCLAMPのデビュー35周年を記念し、活動の軌跡をたどる原画展「CLAMP展」が現在、東京・六本木の国立新美術館にて開催中だ。 【写真】圧倒的なボリュームで名作の感動がよみがえる「CLAMP展」 　1989年発表のデビュー作『聖伝-RG VEDA（リグ・ヴェーダ）-』から最新作『カードキャプターさくら クリアカード編』まで23作品を網羅し、前期・後期合わせて史上最多の約800点のカラー・モノクロ原画を展示するかつてない大規模な展覧会。国立新美術館で開催する漫画家の個展はこれが2回目となる。

CLAMPが描いてきた多様な「愛」を展示する「LOVE」エリア

　会場内は作家名の「C」「L」「A」「M」「P」を頭文字にした「COLOR」「LOVE」「ADVENTURE」「MAGIC」「PHRASE」の7つのエリアで作品世界を巡る構成。 「COLOR」エリアは『聖伝-RG VEDA-』から『カードキャプターさくら クリアカード編』まで、全23作品のカラー原画約200点を展示（作品は前期・後期で入れ替え）。表現力の幅と技術の高さもさることながら、アルコールマーカー、カラーインク、アクリルガッシュ、リキテックス、パステル、デジタルツールなど作品ごとのテーマに合わせ、実にさまざまな画材を使い分けていることに驚く。

代表作6作品の漫画本編の原稿を350点以上展示する「ADVENTURE」エリア

「LOVE」エリアでは、CLAMPがこれまでに描いてきた多様な「愛」を8つのカテゴリーに分類。作品を横断しながらそれぞれの愛の形に浸ることができる。「ADVENTURE」エリアでは、代表作『聖伝-RG VEDA-』『東京BABYLON（バビロン）』『魔法騎士（マジックナイト）レイアース』『カードキャプターさくら』『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE（レザボア クロニクル）-』6作品の漫画本編の原稿を350点以上展示。各作品の第1話からある程度のシークエンスを紹介し、CLAMPのストーリーテラーとしての魅力が楽しめる。