【関東オークス予想】地力の高さで圧勝なるか 良血馬集うダート3歳女王決定戦
第60回関東オークス・JpnIIが6月12日、川崎2100mで3歳牝馬11頭(JRA4頭、南関東5頭、他地区2頭)が争う。3歳牝馬のダート三冠レースの最終戦であり、グランダム・ジャパン3歳シーズンの優勝馬が決まる重要な一戦だ。 【写真】イゾラフェリーチェのこれまでの軌跡 JRA馬が11年連続で勝っており優勢ではあるが、22年はスピーディキックが3着、21年はケラススヴィア、20年はアクアリーブルが2着など14年から22年まで連続で地方馬が馬券に絡んでいる。今年は浦和での桜花賞を制したプリンセスアリー、東京プリンセス賞の2、3着馬と南関からも強力メンバーが参戦。どの馬にもチャンスがありそうだ。 とはいえ、JRA馬は強敵。イゾラフェリーチェは皐月賞、天皇賞(秋)など重賞4勝のエフフォーリアの半妹という良血馬。芝のイメージは強く前走は9着だったが、リステッドだった上に折り合い面に苦労した印象だった。デビューから4戦2勝で、初勝利を挙げたのはダート戦。それも、直線の接戦から抜け出し後続を突き放し、3馬身半差の圧勝だった。最後まで集中して走れば、地力の高さで圧倒の場面もあり得る。 アンデスビエントも母がレディスプレリュードなど、ダート重賞3勝のアンデスクイーンという良血。新馬戦からダートに絞って使われて、すでに2勝を挙げている。復帰3戦目の前走を3馬身半差で勝利。逃げて直線でもしぶとく脚を伸ばす強い競馬だった。タフな走りから、初の地方馬場も克服可能とみる。勝ってダート女王の母に続けるか注目だ。 さらに、JRAからは初重賞参戦だった前走のフローラSで4着のクリスマスパレード、距離延長の課題はあるが目下2連勝と好調なメイショウヨシノなど強力な布陣だ。 迎え打つ地方勢の一番手は浦和所属のプリンセスアリー。桜花賞は馬群をうまくさばき、鮮やかな差し切り勝ち。続く東京プリンセス賞は3着だったが、初大井で0秒1差の惜敗だった。今回も初コースだが、直線の長い川崎は合っていそう。位置取りひとつで好勝負の可能性を秘める。 その東京プリンセス賞で2着のローリエフレイバー、4着のミスカッレーラも上位争いに加わる力はある。 ダート3歳女王を決める一戦の火ぶたは、20時10分に切られる。 (文:スポーツ報知記者・志賀浩子)