お舟祭り、5年ぶりパレード再開 力合わせ曳行 下諏訪町の諏訪大社下社
諏訪大社下社の遷座祭「お舟祭り」が1日、下諏訪町内で行われ、氏子が声をかけ合いながら「柴舟」を曳行(えいこう)した。新型コロナウイルスの影響で中止していた長持ちやみこしのパレードも5年ぶりに再開した。 【写真】田植えを見守る、下諏訪町の「万治の石仏」
お舟祭りはご神体の「御霊代(みたましろ)」を春宮から秋宮に移す神事。御霊代に続いて翁(おきな)と媼(おうな)の人形が乗った重さ5トンの柴舟を、神事に奉仕する「御頭(おんとう)郷(ごう)」の氏子が曳行した。今年の御頭郷は岡谷市の川岸と湊の2地区が務めた。
柴舟は午後2時ごろに春宮を出発。数百人の氏子が「よいさ、よいさ」と声を合わせながら力強く引いた。強い日差しが照りつける中、大勢の観客が沿道から写真や動画を撮ったり、一緒に声を上げたりした。
曳行開始前に柴舟の上で木遣(や)りを披露した岡谷市川岸木遣(やり)保存会の平野結奈(ゆな)さん(25)は、幼い頃からお舟祭りを沿道で見てきたといい、「大舞台で思い切り木遣りを鳴くことができ、人生の思い出になった」と目を輝かせていた。