梅沢富美男さんの女形の美しさに驚き、早乙女太一妖艶絵巻女形に流れ着いた。YouTube恐るべし
初の公演が大正3年(1914年)、100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第61回は「YouTubeのあなたへのおすすめ」のお話です。 (写真提供◎越乃さん 以下すべて) 【写真】この格好で「雪国」を熱唱 * * * * * * * ◆YouTubeを使った密かな研究 YouTubeのあなたへのおすすめが、やたら演歌と中島みゆきさんを押してくる今日この頃。 コンサートやディナーショーの前には、どんな歌を歌うかYouTubeを見て研究します。 年齢層が少し高めの地元のコンサートでは、吉幾三さんの「雪国」を歌うと決めていました。 思いの外好評だった「雪国」に気を良くし、それからは毎回演歌を入れることにしています。 「雪国」のYouTube学習から、あなたへのおすすめがほぼ吉幾三さんと演歌になり、すすめられるがままに見ていると、いつの間にか演歌のミックスリストまで出来ていました。
◆梅沢富美男さんの「夢芝居」からお扇子講座へ その中から前回は「夢芝居」を歌いました。 梅沢富美男さんの女形の美しさに驚きながら歌詞を覚え、 またYouTubeにすすめられるがままに見ていたら、「早乙女太一妖艶絵巻女形」に流れ着き、しばしリピート。 その後「要返しのミニ講習」というお扇子講座にまで流れ着きました。 要返しとは、扇子の骨をまとめている要の部分を中心に扇子を回転させる技法です。 指で扇子を反時計回りに回転させた後、時計回りに回して元に戻すという動きです。 どこかにあったはずの日舞の扇子を部屋から引っ張り出し、やってみると要返しが出来るではないですか。 昔取った杵柄。 日舞の授業がこんなところで役に立つとは。 振りを付けて要返しで舞いました。