「オルカン」「S&P500」で飽き足らなくなった人向け!2025年に注目しておきたい「投資信託」厳選9本
分断・多極化する世界で、新しい視界を開くことができるか。日本が向かうべき道とは――。『週刊東洋経済』2024年12月28日・2025年1月4日合併特大号の第1特集は「2025年大予測」だ。株式・マネーから日本の政治経済、世界情勢、産業・企業動向、そしてスポーツ・エンタメまで。2025年の注目テーマを徹底解説する。 【図解】やってはダメな投資信託の組み合わせとは? 2024年は、制度が拡充され、新NISAが注目された1年だった。投資信託(ファンド)への投資も加速し、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(三菱UFJアセットマネジメント、以下全世界株式)などが人気を博した。
多くの投資家は長期・分散・積み立てを実践しており、8月の暴落で騒いだのは金融機関とメディアくらいだったように思う。健全な形でNISAは広まっている。 では、2025年はどのような商品に目を向ければよいだろうか。 前提として、全世界株式やS&P500に投資しており、その結果に満足しているなら、無理をしてまでほかの投信を追加しなくてもよい。もし、インデックス投資に物足りなさを感じたり、もっとリスクを取れると思ったりしたなら、その時点で初めてほかの投信の追加を検討すればよい。
■為替変動と株価指数の実力は分けて考える 全世界株式などの海外株式インデックスファンドが過去数年で獲得したリターンの大部分は、円安進行に伴う為替差益によるものだ。為替変動と株価指数の実力は分けて考えないといけない。 また、S&P500をはじめ、時価総額加重平均型のインデックスファンドは上位銘柄への集中が著しく、たった数銘柄が指数の行方を左右するような状態になってしまった。この事実は冷静に受け止めるべきだろう。
■既存のインデックスの弱点を補完 そこで、既存のインデックスの弱点を補完するような、新しいタイプのインデックスファンドに目を向けてみることにしたい。その一例が、S&P500指数の全銘柄に均等投資する「インベスコ S&P500イコール・ウェイト・ファンド」(インベスコ・アセット・マネジメント)だ。 過去をさかのぼると、高値更新後の急落時は、構成上位銘柄の値崩れが指数全体に波及している。均等配分にすることで、特定の銘柄による指数全体への影響を回避できる。