スキンケア商品の売上をけん引する、α世代の10歳前後の子どもたち… 「シワが気になるから」だけじゃないその理由(海外)
アメリカでは、α(アルファ)世代の8~12歳の子どもたちがスキンケア商品の売り上げを急増させている。 Business Insiderが話を聞いたα世代は、その裏には"アンチエイジングへの高い意識"があるとは思っていないようだ。 ただ、ミレニアル世代やZ世代から受け継がれた不安がこうしたトレンドに多少なりとも影響していると専門家は指摘する。 α(アルファ)世代がスキンケア商品の売り上げをけん引していて、アメリカでは多くの8~12歳の子どもたちが高価な化粧品にお小遣いをつぎ込んでいる。 α世代もソーシャルメディアによってさらに悪化した、"老いることへの不安"に悩まされているのかもしれない。 Business Insiderが話を聞いたα世代の8~12歳の子どもたちは、その裏に"年を取ることへの恐怖"があるとは思っていないようだ。子どもたちはただ、こうした商品の感じが好きで、最近買ったものを友達と比べ合うことを楽しんでいる。 ただ、スキンケアやマーケティングの専門家たちは、身体イメージやアンチエイジング(老化を抑えること)を強調するソーシャルメディア、ターゲティング広告だけでなく、上の世代から下へ下へと伝わり、最も若い子どもたちのメンタルヘルスを形成している"不安"がこのトレンドを煽っている可能性があると指摘する。
α世代の購買力
どこで聞いても、α世代は大金を使う強力な世代になりそうだ。 それはすでに始まっている。14歳以下のα世代は、ミレニアル世代やZ世代の一部が子どもの頃に買った鮮やかなピンクのバービー・メイクや派手でカラフルなアイシャドウパレットの代わりに、1つ50~100ドル(約8000~1万6000円)以上する化粧品を買うためにお金を貯めている。 消費者行動データ会社NIQのレポートによると、アメリカでは2023年にスキンケア商品の売り上げが大きく伸びていて、その49%はα世代によるものだ。そして、6~12歳の子どもがいる世帯では、スキンケアの売り上げが27.2%増加したことも分かった。 TikTokでは、フランス発の化粧品専門店「セフォラ(Sephora)」好きの10歳前後の子どもたちが上の世代を激怒させている。子どもたちが人気アイテムを買い占め、通路をふさぎ、陳列をめちゃくちゃにしているという。 その結果、子どもたちはミレニアル世代やZ世代から「非常識」で「手に負えない」と見なされ、「セフォラにいる10歳の女の子」というやや軽蔑的なレッテルを貼られるまでになった。 ただ、α世代のスキンケアに熱中する子どもたちは、この新たな習慣に真剣に取り組んでいる。 マーケティング会社The Bliss GroupのVPジャニス・ミラーさんはBusiness Insiderの取材に対し、自身の13歳の娘やその友達はセフォラやアルタビューティ(Ulta Beauty)でスキンケア商品に「かなりのお金」を使っていると語った。 「娘はわたしよりも1時間早く起きて、朝のスキンケアをやっていますし、夜もスキンケアのルーティンが決まっていて、絶対に欠かしません」とミラーさんは話している。
Lindsay Dodgson