松本パルコ最後のクリスマスにぎやかに
来年2月末で閉店する松本パルコ(長野県松本市中央1)で最後のクリスマスを楽しもうと、14日に一帯でさまざまな催しがあった。パルコの各階や周辺に約70店ものブースが並ぶ「MMMクリスマスマーケット」が15日まで2日間の日程で始まったほか、今年で見納めとなる伊勢町側入り口の巨大クリスマスツリーの下で、市内の園児たちが賛美歌を響かせた。 マーケットは、パルコの1階、3階、4階や南向かいの花時計公園、市立博物館などが会場になった。クリスマスのオーナメントやカード、焼き菓子、リースのほか厚手の靴下、温かいスープ、チキンなどの店が並び、買い物客に先着でカレンダーを贈る企画やスタンプラリーもあった。多くの市民が各会場を徒歩で巡り、にぎわった。 一昨年から屋外マーケットイベント「美須々の杜のモール」を市内や塩尻市で開いている実行委員会が「街の顔だったパルコに感謝を込めて」主催した。高校時代、パルコで文化やおしゃれを学んだという実行委の小石哲也共同代表(46)は「自分の形成に関わった大切な場所。最後のクリスマスを大勢でにぎやかに過ごし、恩返ししたい」と話していた。15日は午前10時~午後5時。 松本の冬の風物詩として親しまれてきた高さ6メートルの巨大クリスマスツリーの下では、松本いずみ幼稚園(田所賢二園長、桐1)の約50人が賛美歌を歌った。園児がサンタクロース姿で市街地を駆け抜ける、同園恒例のサンタマラソンに合わせて実施。毎年疾走前にパルコでツリーを見学してきたといい、この日も「大きい!」「きれい!」と歓声を上げた。 田所洋子副園長(79)は「ここに来ると子供たちが本物のツリーに触れることができた。来年の冬もどうか明かりをともしてほしい」と願っていた。
市民タイムス