ロバーツ監督から厳しい言葉が飛んだドジャース・大谷。第６戦は地元に戻って行われる (AP)

ナ・リーグ、リーグ優勝決定シリーズ第5戦（メッツ12－6ドジャース、ドジャース3勝2敗、18日、ニューヨーク）米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手（30）がメッツとのナ・リーグ優勝決定シリーズ（7回戦制）の第5戦に「1番・DH」で出場し、4打数2安打。チームは6―12で敗れ、3勝2敗となった。一回無死二、三塁での遊ゴロに三走の大谷がスタートを切れず、デーブ・ロバーツ監督（52）は「言い訳はできない」と珍しく苦言を呈した。第6戦は20日（日本時間21日午前9時8分開始）にドジャースタジアムで行われる。 【写真】デコピンを抱きかかえる大谷夫人の真美子さん 一瞬の隙で主導権を手放し、ワールドシリーズ進出決定は第6戦以降に持ち越した。大谷は一回、右前打で出塁し、続くベッツの二塁打で無死二、三塁。相手は一、三塁手が前進、二遊間の2人は深めの守備位置を取り、3番のT・ヘルナンデスが遊ゴロを放ったが、三走の大谷はスタートを切らなかった。4番フリーマン、5番エドマンも凡退し先制機を逸した。 「二塁、遊撃は下がっていて、遊撃にゴロが転がったから大谷はスタートを切らなければいけなかった。だが、大谷はそこで硬直してしまった。言い訳はできない」 ロバーツ監督は試合後、大谷に苦言とも取れるコメントを残した。104マイル（約167・6キロ）とT・ヘルナンデスの放った打球は速かったが、遊撃手が本塁に送球する可能性が低い状況だった。1点の重みが増す短期決戦。指揮官は「一回を切り抜けたことで相手側に流れが傾いてしまった」と落胆した。 大谷の走塁以上に誤算だったのが、第1戦で7回無失点と好投した先発のフラーティだった。一回にアロンソに3ランを被弾し、三回には長短打を重ねられ5失点を喫した。3回8失点と打ち込まれ「何とか試合中に修正を図ったが、後手に回ってしまった」と声を落とした。 第6、7戦を見据え、2番手のハニーウェルが四回から4回⅔を投げてイニングを消化した。指揮官は「シリーズはまだ残っている。第6戦がブルペン勝負になることを分かった上で、ハニーウェルが皆を救う仕事をした」と先を見た采配を説明した。 打線は大谷の2安打を含む9安打で6点を返して意地は示した。大谷は短期決戦の心構えを「終わった試合は後で振り返ればいい。切り替えてやれることを精いっぱいやりたい」と話してきた。本拠地に戻る20日（日本時間21日午前9時8分開始）の第6戦。心機一転してグラウンドに立ち、ワールドシリーズ進出を決める。（横山尚杜）