菊池雄星、地元岩手に屋内野球施設オープン…「野球で岩手に貢献」「存分に練習できる」
岩手県盛岡市出身で米大リーグ・アストロズからフリーエージェント(FA)となった菊池雄星投手(33)が花巻市南新田に整備した屋内複合野球施設「King of the Hill(キング・オブ・ザ・ヒル)」が17日、オープンした。菊池投手は記念式典で「存分に野球の練習ができる施設ができた」と喜んだ。
菊池投手の母校・花巻東高からの借地で今年2月に着工し、10月末に完成。平屋造りで敷地面積は約1400平方メートル、総工費は全額、菊池投手が負担した。
最大3人が同時に投球できるブルペンと2レーンの打撃エリアに加え、ウェートトレーニング室やサウナ、大リーグのスター選手のグッズが飾られたカフェエリアなどを完備した。投球や打撃の質を測定する最先端の機器もそろえた。
式典には関係者ら100人以上が出席し、始球式では菊池投手が高校時代にバッテリーを組んだ千葉祐輔さん(33)のミットをめがけて白球を投げた。
運営を担う合同会社によると、施設は菊池投手やプロ野球選手がオフシーズンなどに練習場として使用するほか、12月に開講予定の幼児~中学生向け野球教室の拠点となる。教室には既に県内外の100人以上から応募があったという。
菊池投手は記者会見で「ずっと野球で岩手に貢献したい思いがあった。コロナ禍をきっかけに、24時間野球ができる場所を求める思いが募った」と経緯を説明。「妥協はしたくない」と次第に構想が膨らみ、後進育成や地域交流の場も兼ねた施設になったと明かした。
家族と式典に参加した川崎市の男子中学生は「メジャーで活躍するだけでなく、こんな素晴らしい施設を作るなんてすごい。いつか自分も菊池投手みたいになりたい」と笑顔だった。