【50歳代】貯蓄ゼロの人は何割いる?「ねんきん定期便」で老後の年金額をチェックしよう!
厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金だけで100%生活できている世帯は全体の「41.7%」となっています。 ◆【表・グラフで確認】50歳代の平均貯蓄額・貯蓄割合を掲載しています つまり、年金生活をしている高齢者世帯の「半数以上」が年金だけでは生活できておらず、貯蓄や就労で生活費をカバーしている現状がみてとれます。 「老後2000万円問題」が数年前に話題となったように、低年金となっている現代では、年金だけで老後生活を送ることは厳しいものとなっています。 では、老後を目前に控えた50歳代は、老後のための資金準備がしっかりできているのでしょうか。 本記事では、50歳代の単身世帯・二人以上世帯それぞれの貯蓄事情について詳しく紹介していきます。 老後の年金見込額を確認できる「ねんきん定期便」についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【二人以上世帯・単身世帯】50歳代の平均貯蓄額はいくら?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、50歳代の平均貯蓄額は二人以上世帯・単身世帯それぞれで下記のとおりです。 平均値は、極端に高い数値に引き上げられる傾向があるため、一般的な貯蓄実態を把握したい場合は「中央値」を参考にすると良いです。 50歳代の二人以上世帯と単身世帯の貯蓄中央値は、それぞれ「300万円」と「80万円」にとどまり、500万円にも到達していません。 さらに、平均値と中央値の差が800万~1300万円と大きいことから、貯蓄格差があることが明らかです。 次章では、50歳代の二人以上世帯・単身世帯の貯蓄割合について見ていきましょう。 ●【二人以上世帯・50歳代の貯蓄割合】貯蓄ゼロ世帯は27.4% 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」によると、50歳代・二人以上世帯の貯蓄割合は下記のとおりです。 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄割合】 ・金融資産非保有:27.4% ・100万円未満:9.1% ・100~200万円未満:6.4% ・200~300万円未満:3.8% ・300~400万円未満:3.9% ・400~500万円未満:3.8% ・500~700万円未満:5.6% ・700~1000万円未満:5.5% ・1000~1500万円未満:8.9% ・1500~2000万円未満:4.2% ・2000~3000万円未満:5.4% ・3000万円以上:11.2% ●【単身世帯・50歳代の貯蓄割合】貯蓄ゼロ世帯は38.3% 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」によると、50歳代・単身世帯の貯蓄割合は下記のとおりです。 【50歳代・単身世帯の貯蓄割合】 ・金融資産非保有:38.3% ・100万円未満:11.2% ・100~200万円未満:5.2% ・200~300万円未満:2.7% ・300~400万円未満:3.6% ・400~500万円未満:3.8% ・500~700万円未満:4.6% ・700~1000万円未満:5.5% ・1000~1500万円未満:4.9% ・1500~2000万円未満:4.1% ・2000~3000万円未満:4.4% ・3000万円以上:9.3% 二人以上世帯と単身世帯ともに、貯蓄2000万円以上を持つ世帯は全体の約1割程度となっています。 一方で、金融資産を持たない「貯蓄ゼロ」の世帯が多く、二人以上世帯で約3割、単身世帯では約4割に達しています。 50歳代においては、貯蓄ゼロ世帯が貯蓄2000万円以上の世帯数を大きく上回っているのが現状で、老後資金の準備が進んでいる世帯と、そうでない世帯との格差が広がっていることがうかがえます。