「あれだけの契約(12年約50億円)を結んだのには理由がある」ヤ軍ジャッジが7回無失点の山本由伸に最大級の賛辞を贈る
ドジャースの山本由伸(25)は7日(日本時間8日)、敵地でのヤンキース戦に先発して7回でメジャー最多の106球を投げ2安打2四球7奪三振無失点の好投を見せた。「2番・DH」で出場の大谷翔平(29)は5打数無安打に終わったが、ド軍はタイブレークに突入した延長11回に2点を奪い2-1で競り勝った。「3番・ライト」で出場したヤ軍のアーロン・ジャッジ(32)とは、2打数1安打1四球の対戦成績で、今季21号の絶好調の主砲は、初対決の山本に最大級の賞賛の言葉を贈った。 【画像】大谷がモデル系金髪アスリートとツーショット
オフの争奪戦で3億ドル(約46億8000万円)のオファーを出したヤンキースを相手に山本が存在感を示した。7回を投げて2安打無失点。メジャー移籍後、最速となる98.4マイル(約158.3キロ)をマーク。フォーシームの平均球速は、97.0マイル(約156.0キロ)で、これまでの平均を1.7マイル(約2.7キロ)も上回った。 スポーツ専門局「ESPN」も好投の理由を「シーズンの序盤には問題となっていたフォーシームが強くなったことが大きかった」と分析した。同メディアによると山本は今季最多となる56球のフォーシームを投げ、そのうち6球が98マイル(約158キロ)以上を記録したという。 「スポーツネットLA」のインタビューに答えた山本は、「いつも以上にいい(投球)フォームで投げられたので、いい感覚で力を出せた」と、そのフォーシームが改善した理由を説明した。 注目の対決があった。2年前にロジャー・マリスが持っていた年間最多本塁打を更新する62本塁打を放ち、争っていた大谷を蹴落としてア・リーグのMVPを獲得、今季は4試合連続を含む21本塁打をマークするなど絶好調のジャッジとの対決だ。 1回二死走者無しで迎えた第1打席。3球連続のフォーシームで押してファウルでカウントを稼ぎ、1-2と追い込んだ。勝負球の外角のカットは見逃され、続くフォークが、ややインコース寄りに抜けるとジャッジは、強烈なスイングでさばき、レフト線へツーベース。これが山本が2本許したヒットのうちの1本となった。3回二死走者無しの第2打席は、フルカウントからの外角低めのスライダーでショートでゴロに打ち取った。6回二死走者無しの第3打席は警戒しすぎて四球。2人の初対決は“1勝1敗1分”に終わった。 試合後、ヤンキースをカバーする「イエスネットワーク」のインタビューに応じたジャッジは、「彼があれだけの契約(12年3億2500万ドル=約50億円)を結んだのには理由がある。素晴らしい投手だからだ」と絶賛した。 「エリート級の持ち球に加えて素晴らしい制球力を持っている。今日、私たちが本当に気づいたのは、打者有利のカウントになっても彼は決してホームプレートの中心に甘いボールを投げてこなかったことだ。彼は本当にギリギリを攻めてきた。いつでもどんな球種でも投げることができた。カーブ、スプリッター、そして今夜は97、98マイル(約158キロ)まで出したあの素晴らしいストレート。私はバランスを崩された」 山本の長所を的確に語ったジャッジは、こう続けた。 「私には内角も攻めてきた。見事だったよ」 自軍からも賞賛のコメントが相次いだ。 ESPNによると、デイブ・ロバーツ監督は、「見ればわかる。彼はベストを引き出した。今夜の彼の努力についてはいくら語っても足りない」と話し、大谷の“親友”でもあるヘルナンデスは、「彼が日本でやったことを今日は見せてくれた。日本でMVPを3回、サイ・ヤング賞を3回も取ったのは由伸だからだ」と振り返った。 同メディアは、山本が右打者対策としてツーシームとカッターを使うようになったことを進化の理由として指摘した。 山本の防御率は13試合でナリーグの11位にランクされる3.00まで良化してきた。6勝2敗で勝率.750は4位、奪三振83は7位タイだ。
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