カーディフ出身の16歳・中田璃士「伸び伸び」2位、4回転成功…父の動画で技磨く
フィギュアスケート・全日本選手権第2日(21日・大阪東和薬品ラクタブドーム)――男子フリーは、鍵山優真(オリエンタルバイオ)が205・68点でショートプログラム(SP)に続いて1位となり、合計297・73点で初優勝を飾った。鍵山は来年3月の世界選手権(米ボストン)代表に内定した。SP2位でジュニアの中田璃士(TOKIOインカラミ)がフリー173・68点、合計263・99点で2位。壺井達也(シスメックス)が3位に入り、37歳の織田信成(大阪ク)は4位だった。 【写真】SP2位の16歳中田璃士、「まさか」の90点超えに「頭に『やばい』しか出てこない」
16歳の中田が誰よりも伸び伸びと滑った。
冒頭の4回転ループを成功させると勢いに乗り、その後も崩れない。ジャンプを決めるたびに何度もガッツポーズを繰り出した。英カーディフ出身。フリーの「パイレーツ・オブ・カリビアン」は元スケーターの父、誠人さんが使った曲でもあり、父の現役時代の動画も参考にしながら技に磨きをかけてきた。
羽生結弦さんの五輪2連覇など、数々の偉業を成し遂げてきた日本の男子スケート界。「僕は目立ったタイトルをまだ持っていない。スケート人生は長いので残せるタイトルはあるかも。早く何かを残したい」と中田は言う。
ジュニアのグランプリ(GP)ファイナルは優勝の経験があるが、見据えるのは将来の五輪などさらに上。偉大な先輩たちの記録に割って入ろうという気概が頼もしい。(森井智史)